研究概要 |
本年度は,H14年度の検討に基づき,新たに機能と必要なデバイスを搭載・統合した半自律型ロボットを開発した.以下に概要と機能を示す. (1)エージェントロボットの概要 機体 全長:655[mm],幅:330[mm],高さ:830[mm],重量:36[kg] 搭載機器 移動機構,作業用アーム,カメラ/レーザポインタ制御機構 制御 エージェントロボットに搭載した,センサや効果器など機器ごとにCPUを配置し,体内ネットワーク(CAN(Controller Area Network))で分散制御 (2)作業用アーム 物体を把持,搬送および操作する機能の実現のため,3指ハンドを搭載した負荷加重最大約500[g]の6自由度アーム機構を製作・搭載 (3)移動機構 接地面が広く機体が安定するPWMにより速度制御するクローラ駆動形式を採用した機体を製作. (4)カメラ/レーザポインタ姿勢制御機構 PASには周辺の情報を得るためのCCDカメラ,遠隔地の人間への空間指示を行うためのレーザポインタを搭載,レーザポインタの輝点を自律的に追従する機能を持つ.3軸制御可能なジンバル機構はカメラとレーザポインタを同じフレームに搭載しているため常に同じ方向を向くため制御が容易であることが特徴. (5)効果器/センサの姿勢安定化制御 機体の傾きを角度検出センサを用いて補正し,動作環境に関わらず安定した画像を操作者に供給できる. (6)障害物の自律回避 センサは指向性の狭いPSDセンサを放射状に,広い超音波センサを中央に設置し,複数の距離センサの情報を統合した障害物感知システムを開発.距離情報はマイコン上で処理される.距離値は音波や光の減衰などの影響から測定距離が短く検出される場合はあるが,実際の距離より長く検出される場合はないため,それぞれの距離値を比較し,最も長い距離値を元に障害物の位置を特定し,回避行動を行う.
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