研究課題/領域番号 |
14550301
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
富永 喜久雄 徳島大学, 工学部, 助教授 (10035660)
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研究分担者 |
中林 一朗 徳島大学, 工学部, 教授 (70035624)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2003年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2002年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 透明導電膜 / 透明電極 / In_2O_3-ZnO / アモルファス / SnO_2-ZnO / 低抵抗膜 / 赤外線吸収 / 高透過率膜 / アモルファス膜 / 酸化亜鉛 / ZnO-In_2O_3 / ZnO-SnO_2 |
研究概要 |
アモルファスはエッチング異方性がなく、低温合成できるなど、高品位ディスプレイ用の透明導電膜や有機物LED電極に適した素材であるといえる。ZnO-In_2O_3系の透明導電膜作製においては、ZnOとIn_2O_3のターゲットを同時にスパッタし、各々のスパッタ電流を変化させることで膜中のZnとInの組成比を変化させた。膜作製のパラメータとして(ZnOの電流)/(ZnOの電流+In_2O_3の電流)を選び、δで表す。その結果、δの小さいときはIn_2O_3相が現れるが、適度な組成比(δ=0.15-0.6)においてはアモルファス相が現れた。このアモルファス相の抵抗率は非常に低いことが見出された。透明度も結晶相と同様に可視光領域において良好なものであった。また、アニーリングすることで膜の表面の平坦性が向上した。Al_2O_3の添加によっては光学的吸収端が高エネルギー側へシフトした。このような結果はこの系のアモルファス膜が透明導電膜としての応用において有利な点である。この系の電気伝導機構も検討したところ、In_2O_3中の酸素欠損がキャリアの供給源で、Al_2O_3添加は膜中に歪を与え、禁制帯幅を広げることが推測できた。ZnO-SnO_2系について同様の膜作製をおこない、各δ値において結晶構造、電気抵抗率、光透過率について調べた。δ=0.5においてアモルファス相における極小抵抗率を示した。その結果、この系においてもアモルファス相が存在することが確認できた。600℃でのアニーリングによりZn_2SnO_4の回折線が現れた。これは低温相としてZnSnO_3が存在していることを示唆している。電気伝導機構として、膜中にアモルファスZnSnO_3が存在し、SnO_2成分の増大とともにZnSnO_3中の酸素欠損量が増大し、逆に、ZnO成分の増大でZnSnO_3中の酸素欠損量が減少することでキャリア電子が減ると考えられる。
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