研究課題/領域番号 |
14550308
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 帝京科学大学 |
研究代表者 |
斉藤 幸喜 帝京科学大学, 理工学部, 助教授 (60225703)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | ZnO / ALE / MOCVD / Ga-doping / N-doping / Atomic Layer Growth / Sapphire substrate / GaN template |
研究概要 |
本研究課題では、ジエチル亜鉛(DEZ)と水(H_2O)を原料として用いた原子層成長法(ALE法)および有機金属気相成長法(MOCVD法)によるZnO薄膜への伝導性制御について研究を行った。 まず、ALE法を用いてサファイア基板上にZnO薄膜を成長し、原子層成長が実現できる成長条件を明らかにした。更なる高品質化を図るため、GaNテンプレート上へのZnO薄膜の原子層成長について検討したところ、格子不整合の低減に伴い、大幅な結晶性の向上が確認された。 次に、DEZと同期してトリエチルガリウム(TEG)を導入し、n型ドーピングを行ったところ、TEG流量に比例して電子密度が増加した。この結果から、電子密度をTEG流量により制御できることが分かった。 さらに、分解温度の低い窒素(N)原料としてモノメチルヒドラジン(MMHy)を用いてp型ドーピングを試みた。Raman測定により、MMHyを用いてドーピングしたサンプルにおいて、NのLocal Vibrational Mode(LVM)が観測され、ZnO薄膜中にNが取り込まれていることが分かった。しかし、as grownのサンプルはn型伝導を示したため、酸素雰囲気中800℃でアニールを行った。この結果、C-V測定により正孔密度2×10^<15>cm^<-3>のp型伝導を示すZnO薄膜が得られた。低温フォトルミネセンス測定を用いてNドープZnO薄膜の光学的特性を評価したところ、800℃でアニールしたサンプルにおいては、中性アクセプタ束縛励起子(A^0X)による発光およびドナー・アクセプタペア(DAP)発光が観測されたことから、一部のNがアクセプタとして働いていることが確認された。 以上の結果から、n型およびp型ZnO薄膜の成長に成功し、ZnO薄膜の伝導性制御が実現できたと考えられる。
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