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沿岸域観測用Xバンド海洋観測レーダシステムの実用化

研究課題

研究課題/領域番号 14550511
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 水工水理学
研究機関岐阜大学

研究代表者

小林 智尚  岐阜大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50205473)

研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2002年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
キーワード船舶用レーダ / 海洋表層流 / 方向スペクトル / リモートセンシング / 非線形 / ナイキスト周波数 / Marquardt法 / 常時観測 / 流速分布 / 海洋波浪 / マイクロ波 / シークラッター画像
研究概要

海洋観測レーダは波浪方向スペクトルや海浜流の平面分布をほぼ瞬時に計測できる新しいタイプの観測機器である.さらに従来の海底設置型観測機器に比べて設置・維持管理も容易であるなどの長所も備えている.しかしレーダによる現地観測の実績は少ないのが現状である.そこで本研究では計測機器および解析手法の改良を施し,海洋観測レーダの実用化を試みた.
まずレーダ機器を改良しアンテナ回転速度を向上させた.従来のアンテナ回転速度は20rpmであり,ナイキスト周波数の関係から観測できる波浪は周期6秒以上の成分のみであった.有意な強度を有する周期6秒以下の短周期成分は観測できないばかりでなく,エイリアシングとして観測精度低下を招いていた.そこでこのアンテナ回転数を40rpmに向上させ,周期3秒までの波浪成分も観測可能にした.
また海洋表層流速分布や波浪方向スペクトルの解析手法に非線形最小自乗法を導入した.レーダ計測データから流速分布や方向スペクトルを推定するには,レーダ画像の三次元スペクトルに波浪の分散関係曲線を回帰させる.この分散関係曲線は非線形であるため,従来の線形最小自乗法による重回帰ではノイズを多く含む波浪低周波数成分が特に偏重される傾向があり,これが流速分布や方向スペクトルの推定における大きな誤差要因の一つであった.そこでここでは修正Marquardt法を用いた非線形最小自乗法を導入した.これにより波浪低周波数成分の偏重傾向を是正でき,妥当な解析結果を得ることができた.
上記の改良を施したXバンド海洋観測レーダの有用性を検証するために,2003年12月から2004年2月まで新潟県大潟海岸で現地観測を行なった.その結果,この海洋観測レーダにより妥当な海洋表層流速分布および波浪方向スペクトルを観測・推定できた.このことから今回の改良を行なった海洋観測レーダの有用性を示すことができた.

報告書

(3件)
  • 2003 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 小林智尚, 山崎将史, 加藤智也, 安田孝志: "風波のマイクロ波ドップラー散乱特性に関する室内実験"海岸工学論文集. 49. 1501-1505 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 小林智尚, 山崎将史, 湯本大輔, 渡辺章人, 安田孝志: "Xバンドレーダによる冬期日本海沿岸海洋観測"海岸工学論文集. 49. 1516-1520 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] T.Kobayashi, M.Yamazaki, T.Kato, T.Yasuda: "Laboratory Study of Microwave Doppler Scattering in Wind Waves"Proceedings of Coastal Engineering, JSCE. Vol.49. 1501-1505 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] T.Kobayashi, M.Yamazaki, D.Yumoto, A.Watanabe, T.Yasuda: "Wave and Current Observations at Station in the Sea of Japan during the Winter with X-Band Rader"Proceedings of Coastal Engineering, JSCE. Vol.49. 1516-1520 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 小林智尚, 山崎将史, 湯本大輔, 渡辺章人, 安田孝志: "Xバンドレーダによる冬期日本海沿岸海洋観測"海岸工学論文集. 49巻. 1516-1520 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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