研究課題/領域番号 |
14550546
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
土木環境システム
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
岩堀 恵祐 静岡県立大学, 環境科学研究所, 教授 (40183199)
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研究分担者 |
宮田 直幸 静岡県立大学, 環境科学研究所, 助手 (20285191)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | ミコール酸含有細菌 / スカム / 免疫磁気ビーズ法 / ハイブリダイゼーション法 / PCR-DGGE法 / FISH法 / 硝化内生脱窒法 / Eikelboom TYPE1851 / Gordonia sp. / Mycobacterium sp. / ミコール酸含有菌 / オリゴヌクレオチドプローブ / プライマー / 16S rRNA / 変性剤濃度勾配 / 抗ミコール酸ポリクローナル抗体 / PCR / 16SrDNA / 遺伝子配列 / サイクルシーケンシング |
研究概要 |
本研究は、活性汚泥法処理障害であるスカムの菌叢解析への免疫化学・分子生物学的手法の適用を試みたもので、得られた研究成果は次のように要約できる。 Gordonia amarae SC1株のミコール酸から作製した抗ミコール酸ポリクローナル抗体を用いた免疫磁気ビーズ法の最適化を検討し、0.2%のTween 20含有PBSによる1時間の処理で菌体の分散が効果的であり、抗ミコール酸ポリクローナル抗体の希釈倍率は50倍程度でよいことが明らかとなった。この条件で各種のミコール酸含有細菌による添加回収実験を行ったところ、免疫磁気ビーズ法の適用可能性が示唆された。次に、ハイブリダイゼーション法に関する基礎的な操作条件を検討したところ、超音波処理(20W、20KHz、45分)で効率的に菌体を破砕でき、スピンカラム法によるRNA全抽出で16S rRNAのサイズと一致するRNA断片が得られ、ミコール酸含有細菌の検出・定量に適用できることがわかった。また、スカム試料からのPCR増幅断片を変性剤濃度勾配30〜60%でDGGE分析すれば、バンド間の距離も十分に大きく、解析可能であることが示された。これらの条件で、実際の下水処理場(硝化内生脱窒法)のスカム菌叢を解析したところ、十数本のバンドが検出されたので、比較的蛍光強度の強いバンドの塩基配列とBLAST相同性検索を行ったところ、ミコール酸含有細菌であるGordonia alkalivorans、G.nitida、G.amicalis、Mycobacterium mucogenicumと100%の相同性を示した。また、蛍光in situハイブリダイゼイション法(FISH法)により糸状性細菌であるEikelboom TYPE1851の存在も同時に確認され、スカム形成や安定化にはミコール酸含有細菌の存在と糸状性細菌の関与が示唆された。以上の成果から、免疫化学・分子生物学的手法はスカム菌叢の解析に有用な方法であると結論づけられる。
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