研究課題/領域番号 |
14550556
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
杉村 義広 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90206425)
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研究分担者 |
平出 務 独立行政法人, 建築研究所, 主任研究員(研究職)
三辻 和弥 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90292250)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | PHC杭 / 杭頭接合部 / スタッド鉄筋 / 鉛ダンパー / 水平交番加力実験 / ロッキング / 振動台実験 / 模型振動台実験 / 固定接合 / ダンパー / 模型地盤 / 固有振動数 / 鉛 |
研究概要 |
実大の杭頭接合部の水平交番加力実験を行った。試験体は直径50cmのPHC杭B種で、杭頭端面に8本のスタッド鉄筋(D19)を溶接し、基礎スラブコンクリート内に5cm埋め込む方式である。スタッド鉄筋は鉛で巻いている。この試験体を基礎スラブを下側にして実験室の床に固定し、上側となる杭には980kNの一定軸力を作用させ、基礎スラブ面から1.75mの位置で水平交番荷重を与えた。スタッド鉄筋を鉛で巻いたのは、水平交番荷重の作用下で杭頭が回転運動し、スタッド鉄筋が鉛の中を往復運動することで鉛のダンパー効果を期待したためである。 実験の結果として、杭体の短期許容曲げモーメント相当の荷重レベルまでは、荷重-杭頭水平変位の履歴関係は線形的な性状を示すが、それを超えると終局時まで幅の広いS字型の履歴性状を示すようになること、すなわち、鉛のダンパー効果がかなり大きく発揮されることが確認された。杭頭の変位28mm程度の段階で基礎スラブにひび割れが発生し、杭頭が埋込まれた部分から無筋状態にある表面コンクリート全体がえぐられるような損傷を生じ、それが最終状況となっている。 また、10階程度の建物を想定した箱型の上部構造を、せん断土槽内で2枚の板状杭で支える模型を作製し、振動台による振動実験を行った。杭頭の接合条件は固定と粘弾性体によるダンパーの2種類としている。得られた主な結果として、固定モデルに比べてダンパーモデルが固有振動数が低く、応答倍率も低めでダンパー効果が現れていること、ランダム波形や地震波形の入力の場合にもsweep試験でのピーク振動数に近い振動数でピークが生じていること、入力レベルが大きくなると地盤の非線形性の影響が現れることなどが認められた。
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