研究課題/領域番号 |
14550596
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築環境・設備
|
研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
後藤 剛史 法政大学, 工学部, 教授 (80112978)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
|
キーワード | コンピュータグラフィックス / ヴィジョンドーム / 建築空間 / 仮想空間 / 空間認知 / 容積知覚 / 印象評価 / リアリティ評価 / 3DCG / VR / VD / 現実空間 |
研究概要 |
建築分野においてCGを活用した建築空間体験が高まりつつある。しかし、実物の建築空間とCGによる仮想空間との空間評価の違いはあまり意識されていない。また、仮想空間の表示方法によって評価が異なる事も考えられる。 本研究は、現実空間と仮想空間における空間評価を行い、仮想空間における人間の空間認知特性を捉える。主な評価項目としては、空間の(1)容積知覚(知覚的に受ける空間の容積感、広さ感など)を対象としている。その他には(2)印象評価(空間から受ける快適感など)、および(3)リアリティ評価(対象空間の現実感など)を対象として多角的に分析を行う。これらを実験的手法により定量的に捉える。そして仮想空間による現実空間の再現性の検証と、VDシステムによる研究手法の確立を研究目的としている。 以下に実験より得られた結果を示す。 ・模型空間の方が仮想空間よりも色彩効果・テクスチュア効果の影響を受ける。 ・テクスチュアによって容積感が約6〜7%程度過小評価される。 ・色彩変化はリアリティ評価に影響を与えない。 ・(1)VD表示、(2)スクリーン表示、(3)モニター表示、(4)CG静止画、(5)実静止画の順でリアリティ評価が高い。 ・表示方法が異なっても、容積知覚の増減が認められ、その評価傾向は類似している。 ・仮想空間と実画空間によって印象評価が異なる。 ・静止画と動画の違いは印象評価に影響しない。 ・実画空間の方が仮想空間よりもリアリティ評価が高い。 ・ヴィジョンドーム投影の方がスクリーン投影よりもリアリティ評価が高い。 本研究よりCGによる仮想空間においても色の進出性、後退性といった色彩効果が得られることから、色彩変化を伴う空間の容積評価や印象評価の検討に有効であること、VDシステムによる空間提示は色再現性能では劣るものの、空間体験のリアリティの高さから実際の建築空間をイメージする使用用途には非常に有効であることなどが結論付けられる。
|