研究課題/領域番号 |
14550667
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
陶山 容子 島根大学, 総合理工学部, 教授 (70091361)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2002年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | チタニア / ナノ粒子 / 光触媒活性 / チタニア繊維 / ゾル-ゲル / アナターゼ / 環境汚染物質 / メソポア / ゾルーゲル / 繊維 / 窒素酸化物 |
研究概要 |
本研究では、簡便・低コストな新規プロセスを用いて、ナノ粒子から成るチタニア繊維の合成を行い、TiO_2粒子の粒径、結晶性、結晶型および繊維中のメソポア構造を制御することにより高い光触媒活性をもつチタニア繊維を創製することを目的としている。本研究では、粒径76〜300nmの単分散TiO_2粒子を調製し、それらナノ粒子から成る幅数十〜数百μmのチタニア繊維の作製条件と、生成繊維の微細構造や比表面積、結晶型の制御法について検討した。そして、高光触媒活性をもつチタニア繊維の粒径、結晶性、結晶型、および微細構造が光触媒特性に及ぼす影響を調べた。また、SiO_2などの添加物がチタニア繊維の生成と光触媒活性に及ぼす影響も調べた。主な成果を以下に述べる。 1)単分散TiO_2ナノ粒子縣濁液から78〜100℃の温度で長さ1〜10cm、幅50〜250μm、厚さ10〜100μmの各種チタニア繊維を作製できた。TiO_2の粒径、懸濁液の濃度、温度などの条件が繊維の幅と厚さに及ぼす影響を明らかにした。繊維はTiO_2粒子が最密に充填した微細構造をもつことが分かった。 2)調製したチタニア繊維を100℃〜1000℃で熱処理し、熱処理条件が繊維の結晶性や結晶型あるいはポアのサイズとその分布、そして比表面積に及ぼす影響を系統的に調べた。このチタニア繊維は、0.57nmのマイクロ孔および30nmの均一なメソ孔をもち、10〜200m^2/gの大きな比表面積を有することが分かった。また、合成条件により1000℃の高温でもルチル型に転移することなくアナターゼ型を保持することが明らかとなった。 3)TiO_2ゾルI(粒径7nm)を用い、乾燥温度90℃で作製した繊維の熱処理温度がNOxの分解率に及ぼす影響を調べた。熱処理温度300℃までは触媒活性が低下するが、400℃では上昇して800℃までは分解率98%の高い触媒活性を示した。触媒活性には結晶性も影響を及ぼすことが分かった。 4)TiO_2ゾルT(アナタース型、粒径;6nm、粒形;球)とSiO_2ゾルS(粒径;8〜11nm、粒形;球)を用い、TiO_2-SiO_2繊維の作製を行った。SiO_2添加量0〜100wt%で繊維を作製できる。TiO_2(T)単独繊維は1000℃で100%ルチル型へ相転移するが、SiO_2はTiO_2の相転移を抑制するため、TiO_2-SiO_2繊維では1000℃でもアナタース型が残る。 5)TiO_2-SiO_2繊維によるNOx分解率は、SiO_2添加率の増加とともに、76%(SiO_2;0wt%)から93%(SiO_2;40wt%)に増大した。60wt%以上のSiO_2添加では低下した。TiO_2の光触媒作用にSiO_2の吸着作用が加わるとNOx分解反応の効率が上がると考えられる。また、TiO_2繊維の強度は、SiO_2添加と熱処理温度の上昇によって著しく高くなることが明らかとなった。
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