研究課題/領域番号 |
14550690
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造・機能材料
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
内田 裕久 東海大学, 工学部, 教授 (20147119)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2004年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 水素吸蔵合金 / Ti-Cr / 金属間化合物 / 表面汚染 / 表面処理 / 低温 / カリウム / 超高真空 / TiCr / 表面 / 被毒 / 反応速度 / 初期活性化 / Ti-Cr系合金 / 初期活性化機構(水素反応速度) / 表面反応機構 |
研究概要 |
TiCr_2金属間化合物の組成をベースに作られたTiCr_<1.7>とTi-Cr系水素吸蔵合金は、室温以下の低温で水素を吸収・放出する。これらの合金はノンフロン型冷凍機等への応用が可能であるが、表面反応などの挙動を追った基礎的な研究報告は少ない。本研究では初期活性化特性、水素反応機構の解明を目的として以下の研究を総合的に行ってきた。 ・水素吸蔵特性は、合金と水素における平衡状態図を作成し、水素固溶体領域および水素化物形成領域を確認、これを特性評価とした。水素吸収速度は、低真空において表面被毒を進行させつつ、各被毒時間における水素吸収速度の圧力依存性、温度依存性を調べた。更にこれらの測定データから、反応速度の律速段階に関わる反応次数、見かけの活性化エネルギーを求め、律速段階の変化を探った。 ・Ti-Cr系合金およびLaNi_5合金に対して、カリウム表面処理による初期活性化特性の改善を試みた。表面処理は、金属カリウムを試料表面に付着させる乾式法と試料を水酸化カリウム水溶液につけて処理する湿式法の二つの手法で行った。結果、LaNi_5では両方式で初期水素吸収速度の向上が認められたが、Ti-Cr系合金においては乾式法で水素吸収速度の向上が認められたものの、湿式法を用いた試料には初期活性化改善の効果は得られなかった。この原因の究明についてはESCAなどによる表面分析を行った。 ・超高真空下での表面反応について、低温用水素吸蔵合金のTi-Cr系合金に注目し、低温、低圧におけるCr表面上の水素、酸素及び水の反応性について定量的に調べた。Cr清浄表面上の水の反応性においては反応初期において最も高い反応性を示した。その後、水の吸着量の増加に伴い反応性は徐々に低下していった。また、水分子から解離した水素原子の反応において同様に高い反応性を示し、Cr清浄表面上での水素の反応性より高い反応性を示した。
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