研究課題/領域番号 |
14550724
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
金属生産工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
田中 敏宏 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10179773)
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研究分担者 |
原 茂太 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90029116)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | ナノテクノロジー / 表面張力 / 相平衡 / 熱力学 / 微粒子 / 固相-液相平衡 |
研究概要 |
金属・合金の超微粒子については、各種機能性材料の作製および新たな機能性の発現を求めて多くの実験、研究がなされてきたが、材料の基本となる熱的性質や、相平衡に関わる物性を追及した研究は、純金属に対しては古くからなされているが、合金に対しては特定の化合物相を除いてほとんど行わていない。一方、バルク材に対する合金の熱力学量および状態図に関する基礎情報は蓄積されており、関係する各相に対する表面張力の値を利用すれば、表面を有する微粒子系に対しては相平衡に対する表面の影響を評価できる。 本年度は、バルク材料を対象とする平衡状態図計算用の熱力学データベースを利用して、溶融合金の表面張力の計算を行い、実験値をよく再現できる結果が得られることを明らかにした。これより、表面・界面を含む系に対する熱力学的取り扱いに基づいて、相平衡関係と表面張力の同時計算が可能なことから、表面の影響を強く受けるナノスケールの金属・合金微粒子系の固相-液相平衡関係を熱力学データベースを利用して推算できることを明らかにした。特に、バルクの合金成分間の相互作用の種類によって、微粒子系の平衡状態図がバルクに比べて大きく変化する系とそうでない系を推定できる基本的考え方を見出すことができた。さらに、ナノ粒子系の相平衡の計算に必要となる表面張力の値を精度よく測定できる装置の開発と実測値の蓄積を行った。 これらの知見を基にして、ナノ粒子平衡状態図を計算するための熱力学データおよび計算に必要な物性値データのデータベース化を完了し、基本的な合金系に対して、ナノ粒子系の状態図を計算するための基盤を構築できた。
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