研究課題/領域番号 |
14550761
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
触媒・化学プロセス
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
和田 健司 京都大学, 工学研究科, 講師 (10243049)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2002年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 金属含有シルセスキオキサン / ミクロ多孔質酸化物 / 固体酸触媒 / アルミニウム / チタン / ジルコニウム / ハフニウム / 有機-無機複合触媒材料 / シルセスキオキサン / 触媒材料 / 有機・無機ハイブリッド材料 / メタロセン / 4族遷移金属 / エポキシ化反応 / ミクロ細孔 / 多孔質酸化物 / 炭化水素接触分解反応 / 分子内閉環反応 / 還化三量化反応 |
研究概要 |
本研究では、まったく新しいタイプの触媒材料の開発に資することを目的として、重合などの手がかりとなる適当な官能基を有する新規金属含有シルセスキオキサンの合成、さらにこれらを前駆体とする金属含有有機・無機ハイブリッド共重合体の合成に加えて、シルセスキオキサンを焼成することによる、特異的な細孔構造を有する多孔質固体酸触媒の調製に焦点を絞って検討した。 1.種々の金属種を含有する新規シルセスキオキサンの合成および多孔質化物の調製と炭化水素変換触媒としての機能評価 種々の13族元素を含む新規シルセスキオキサンの合成、およびこれらの焼成による多孔質酸化物の調製と、酸性質・細孔構造および触媒活性の評価を行った。その結果、ガリウム含有シルセスキオキサンの新規誘導体、およびホウ素含有シルセスキオキサンを合成した。さらにこれらの新規シルセスキオキサンおよびアルミニウム架橋型シルセスキオキサンを焼成することによる多孔質酸化物を調製した。固体酸性質をアンモニア昇温脱離(TPD)法によって検討したところ、前駆体のシルセスキオキサンによって著しい影響を受けた。中でも、アルミニウム架橋型シルセスキオキサンが特に優れた固体酸性を示した。これらの酸化物のクメン分解反応に対する触媒活性の予備的検討を行ったところ、アモルファス酸化物として例外的に高いクメン分解活性を示すことを見出した。 2.反応性置換基を有する新規金属含有シルセスキオキサンの合成と触媒機能 本研究では、有機無機複合触媒材料合成のために必要な、種々の反応性置換基を有し、かつ原子レベルで厳密に構造が制御された金属種を含有する新規シルセスキオキサンの合成を検討した。その結果、チタノセン含有分子の合成に初めて成功するとともに、類縁のジルコニウムおよびハフニウム含有分子の構造をX線結晶解析によって明らかにした。すなわち、アミン共存下でのシルセスキオキサンジシラノールとチタノセンジクロリドとの反応により、新規チタノセン含有シルセスキオキサンを81%の収率で得た。同様の手法で、アルケニルシリル基を有する分子を合成した。これらのチタノセン含有シルセスキオキサンは、t-ブチルヒドロペルオキシドを酸化剤とする、シクロヘキサンのエポキシ化反応に対して触媒活性を示した。また、アルケニルシリル基の存在による触媒活性の向上効果が認められた。
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