研究課題/領域番号 |
14550779
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
工業分析化学
|
研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
鈴木 正康 富山大学, 工学部, 教授 (70226554)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2002年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
|
キーワード | バイオセンサ / 酵素センサ / 酵素スイッチ / ポリアニリン / 集積化 / グルコースセンサ / 乳酸センサ |
研究概要 |
集積化・微小化に適した新しい計測デバイスとして、酸化酵素とHRPをポリアニリン膜中に同時に固定化した酵素スイッチを創製し、測定条件の検討、微小化・集積化に関して検討した。まず測定条件の最適化を図るために、酸化酵素としてグルコース酸化酵素を用いたグルコーススイッチを用いて、ゲート電圧、リセット電圧、pH、酵素固定化条件などの最適条件を見いだすことが出来た。また、同様に乳酸酸化酵素を用いた乳酸スイッチを作製することもできた。乳酸測定では基質添加に伴うpH変化によると考えられる一時的な応答変化が見られたが、おなじpHで測定した酵素反応後の電流変化量は乳酸ナトリウム測定と同等の変化量であり、基質添加に伴うpH変化も最終的な応答値には影響を及ぼさないことがわかった。一方、酵素スイッチの応答変化は電極面積には依存せず、2電極間のポリアニリン膜の抵抗値により決まることがわかった。そしてくし形電極を用いて複数の酵素スイッチを並列接続することで高感度化できることがわかった。さらに酵素スイッチを用いた測定では、酵素反応時には電圧を印加する必要は無く、また酵素反応によって生じた応答、すなわちポリアニリン膜の導電性変化は、少なくとも約60分間は保存されることが明らかとなった。これらのことから酵素スイッチを用いた測定では、酵素反応と計測(応答値の読み出し)を時間的に分離できると考えられた。そこで集積型グルコース・乳酸スイッチを作製し、酵素反応前後においてのみドレイン電流を測定することで,1台の計測器で両酵素スイッチの、酵素反応に伴うドレイン電流の変化量をそれぞれ測定することができた。このように集積型酵素スイッチにおいて酵素反応と応答値の読み出しを時間的に分離することが可能であった。
|