• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

分子シャペロンを利用した次世代ナノデバイスの創製

研究課題

研究課題/領域番号 14550818
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 合成化学
研究機関東京大学

研究代表者

金原 数  東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (30282578)

研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワードシャペロニン / ヒスチジン / 銅イオン / 酸化 / ナノクラスター / ATP
研究概要

シャペロニンGroELのサブユニットにヒスチジン六量体を導入した変異体を調製した。導入位置は、内部空孔に位置するC末端とし、ヒスチジン六量体が空孔内に集中することで、金属イオンを空孔内部に集積化することを期待した。
調製した変異体(His-GroEL)がHis-tag精製用カラムにほとんど吸着されなかったことから、ヒスチジン六量体が外部に露出しているのではなく、空孔内に格納されていることが強く示唆された。さらに、TEMおよび光散乱による解析の結果から、His-GroELは、天然のGroELと同様に筒状の14量体であることが分かつた。この変異体に、二価の銅イオンを加えたところ、1つのHis-GroELあたり、およそ10原子の銅イオンが取り込まれることが分かった。加える銅イオンの量を検討した結果、ほぼ10当量加えると、そのほとんどがHis-GroELに取り込まれることが分かった。天然のGroELでは、取り込まれる銅イオンの数がほぼ1原子程度であることから、10個の銅イオンがヒスチジン六量体に配位することで、空孔内に集積化されたと考えられる。さらに、銅イオンを集積化したHis-GroELは、アスコルビン酸の酸化を効率的に進めることが分かった。これは、シャペロニンに触媒活性を与えた最初の例である。
以上のように、シャペロニン変異体His-GroELを利用して、新規機能材料の構築に成功した。

報告書

(3件)
  • 2003 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (10件)

  • [文献書誌] D.Ishii, K.Kinbara ら: "Chaperonin-mediated Stabilization and ATP-Triggered Release of Semiconductor Nanoparticles"Nature. 423. 628-632 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 金原 数, 相田 卓三: "シャペロニンによる半導体+1粒子の動的制御"Bioベンチャー. 3. 56-57 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 金原 数, 相田 卓三: "シャペロニンを半導体+1粒子のキャリアーとして利用する"蛋白質核酸酵素2004年5月号増刊. 49. 857 (2004)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 金原 数: "生体分子機械を利用した新しい動的機能材料"Jasco Report. 46. 1-5 (2004)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 金原 数(分筆): "「生体内の高分子」-機能材料開発を医療への新展開"高分子学会. 9-23 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Daisuke Ishii, Kasushi Kinbara, et al.: "Chaperonin-mediated Stabilization and ATP0triggered Release of Semiconductor Nanoparticles"Nature. 423. 628-632 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Kasushi Kinbara, Takuzo Aida: "Dynamic Control of Semiconductor Nanoparticles by Chaperonin"Bio-venture. 3. 56-57 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Kasushi Kinbara, Takuzo Aida: "Utilization of Chaperonin as a Carrier for Semiconductor Nanoparticles"Tanpakusitsu-Kakusan-Koso. 49. 857 (2004)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Kasushi Kinbara: "Novel Dynamic Materials based on Biomolecular Machines"Jasco Report. 46. 1-5 (2004)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] D.Ishii, K.Kinbara, Y.Ishida: "Chaperonin-Mediated Stabilization and ATP-Triggered Release of Semiconductor Nanoparticles"Nature. 423. 628-632 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

URL: 

公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi