研究課題/領域番号 |
14550825
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
合成化学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
戸部 義人 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (60127264)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2002年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | デンドリマー / レセプター / アニオン / イオン選択電極 / 水素結合 / 疎水相互作用 / 疏水相互作用 |
研究概要 |
最近、環境化学あるいは医療分析の分野において、水溶液中に溶解している微量のアニオンを簡便かつ選択的に分析する技術の開発が求められている。このため、本研究では、ベンジルエーテル型デンドリマー構造によって形成される疎水空間を利用するという設計指針に基づいて受容体を分子設計・合成し、さらにそれを用いたイオン選択電極を作成してその機能を評価することを目的として研究を行った。また、同様の観点から、ケイ光をシグナルの読み出し方法とするフェニルアセチレン型デンドリマーの合成と機能について研究した。 まず、ベンジルエーテル型のデンドリマーの合成については、コアにチオ尿素基を有する第1〜4世代までのデンドリマーを合成した。NMRを用いた希釈実験基づき、これらの非極性溶液中での自己会合能が数M^<-1>程度であり、以下に述べるアニオンとの会合を妨害しないことを明らかにした。次に、UV-vis吸収スペクトル変化からリン酸イオンとの錯形成について検討したところ、その会合定数はいずれも数千M^<-1>のオーダーであり立体障害の増加とともに錯形成能は小さくなるものの、その差はあまり大きくないことがわかった。さらに、これらを拡散させたPVC膜を用いたイオン選択電極を作成したところ、すべてリン酸イオンには応答しなかったが、リン酸と同様に水和力の強い硫酸水素イオンに対してはNernstの式に従った電位応答を示すことが明らかになった。 フェニルアセチレン型デンドリマーについては、コア部の疎水性を向上させるため、立体的に混み合った構造を有するヘキサエチニルベンゼンをコアとするデンドリマーの効率のよい合成法を開発した。また、コア部分に結合させる枝ユニットの合成法も確立した。
|