研究課題/領域番号 |
14550841
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
高分子合成
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
山下 那都樹 近畿大学, 理工学部, 教授 (50088407)
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研究分担者 |
石船 学 近畿大学, 理工学部, 講師 (40268462)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド) / 下部臨界共溶温度 / アクリルアミド / 水溶媒系 / マトリックス重合 / 共重合 / ラジカル重合 / メタクリル酸メチル / ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド |
研究概要 |
ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)(PNIPAAm)の水溶液にアクリルアミドモノマー(AAm)を添加し、下部臨界共溶温度(LCST)近傍での重合反応溶液の状態変化と重合反応性について精査した結果、AAmを下部臨界共溶温度以下でAAmを溶解させた後、重合溶液の温度をLCST近傍まで上昇させたときのみ、重合反応性が確認され、LCST付近でAAmを溶解させた場合には全く重合の進行は認められなかった。また、LCSTを有しないポリマーでは、AAmの重合誘発は認められなかった。これに対して、LCSTを有するポリ(メチルビニルエーテル)においては、PNIPAAmと同様の傾向が確認され、LCST近傍での高分子溶液の高分子マトリックス中に濃縮されたAAmモノマーが重合反応に参加していることが強く示唆される結果が得られた。 次に、AAm以外のビニルモノマーの濃縮効果について検討を行った結果、メタクリル酸メチル(MMA)の揚合、MMAとPNIPAAmとの水素結合に基づくと考えられる相互作用により、LCSTとは別のポリマー凝集効果が観察された。そこで、AAmとの共重合を実際に試した結果、AAmの単独重合と同様、特に重合開始剤を添加することなく重合が進行し、温度効果についても、LSCTとの相関が明らかに認められた。GPC測定の結果から、共重合体の生成を確認し、NMR測定により、共重合体組成を確認した結果、モノマーの添加量に比して、共重合体中のMMAユニットの含有率が高くなる傾向が認められた。水溶媒中にもかかわらず、水に難溶性のMMA含有率が高いことは、PNIPAAmマトリックス中でのモノマーの濃縮効果を強く示唆している。さらに、水に対する溶解性をほとんど示さないスチレン(St)との共重合についても同様の検討を行った結果、同じく重合反応が進行し、共重合体が生成することが明らかとなった。
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