研究概要 |
新規のイオン性高分子液晶,親水単位を有する高分子液晶およびそれらのモデル化合物などを合成し,それらの熱的性質,配向構造およびイオン伝導度について評価した. イオン性高分子液晶および親水単位を有する高分子液晶として次のものを合成した. (1)アルキルアンモニウム塩基を有する側鎖型高分子液晶 (2)ピリジニウム塩基を有する側鎖型高分子液晶 (3)イミダゾリウム塩基を有する側鎖型高分子液晶 (4)ポリオキシエチレンスペーサ単位を有する側鎖型高分子液晶 (5)ポリオキシエチレンスペーサを有する三量体液晶 (6)ポリイオンコンプレックス型液晶 合成した新規液晶物質とイオン伝導性を向上させ得ると期待できる有機・無機塩との複合およびイオン交換による種々の対アニオンを導入し,イオン導電性複合体を合成した.これらの試料すべてについて,熱的性質,液晶性,配向構造およびイオン伝導性について調べた. イオン性液晶高分子配向薄膜の作製方法について検討し,知見をまとめた.イオン伝導性配向薄膜作製のため,イオン基による物理的配向吸着と熱重合あるいは光重合を組み合わせた手法を用いた.固体電解質(ポリマーバッテリー)としての高機能性が期待できるキュービック液晶系の開発に成功した.
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