研究課題/領域番号 |
14550858
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
船舶工学
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研究機関 | 東京海洋大学 |
研究代表者 |
井関 俊夫 東京海洋大学, 海洋工学部, 助教授 (70212959)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
2002年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 安全運航支援システム / 方向波スペクトル / 非定常船体動揺 / 時変自己回帰モデル / 瞬間スペクトル / 拡張Bayes法 / 海洋ブロードバンド / 汐路丸 / 超音波式波高計 / 船体動揺データ / 光ファイバージャイロ / 高速画像センサー |
研究概要 |
本研究では船舶安全運航支援システムの開発を目的として、3ヵ年にわたる研究期間内において以下に示す内容の研究を行った結果、大きく分けて五つの研究成果が得られ、船舶安全運航へ充分に寄与できることが確認できた。 1.システム・ハードウェアの開発・製作 荒天時の安全運航を支援する目的から、気象海象の状態、船体動揺の状態、船体に加わる波浪外力の状態等を計測する必要がある。コストパフォーマンスに優れ、メンテナンスフリーであることを条件として、本研究では各種計測センサーを極力減らし、運航状態を理論的に推定する低コスト・高耐久性を有するシステムを実現した。 2.システム・アプリケーション・プログラムの開発 造船学における船舶耐航性の短期予測とBayes統計に基づく予測理論に基づいて各種予測を行うシステム・アブリケーション・プログラムを開発するとともに、情報の伝達性に優れたユーザインターフェイスを作成した。また、実際のシステム運用を考慮して、得られた情報を逐次データベース化する機能も付加した。 3.練習船を用いた実証実験 東京海洋大学海洋工学部附属練習船汐路丸を用いた実証実験を行った。解析と考察の結果、実際の運航状況における船体動揺は非定常となることが多く、船舶耐航性研究における短期予測法をそのまま適用することは実用的ではないことが明らかとなった。 4.方向波スペクトル推定アルゴリズムの改良 上記(3)の結果をふまえ、方向波スペクトルの時間的変化を取り込めるようにBayes型モデルを用いた推定アルゴリズムを改良した。この拡張によって、計算に要するCPUタイムの問題はあるものの、TVVARモデルによる時変クロススペクトル解析と組み合わせて、真のリアルタイムシステムの構築が可能になった。 5,海洋ブロードバンドシステムの利用 本学練習船汐路丸において実用化実験中の海洋ブロードバンドシステムを利用して、計測された船体動揺データを通信衛星を利用して地上局に送り、推定計算の一部を陸上で行うことが可能となった。
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