研究課題/領域番号 |
14560044
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物保護
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研究機関 | 東京農業大学 |
研究代表者 |
陶山 一雄 東京農業大学, 農学部, 教授 (10078181)
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研究分担者 |
根岸 寛光 東京農業大学, 農学部, 助教授 (20172752)
澤柳 利実 東京農業大学, 農学部, 助手 (90372987)
有馬 忍 大分県きのこ研究指導センター, 主査
村上 康明 大分県きのこ研究指導センター, 主幹研究員
NEGISHI H. Tokyo University of Agriculture, Fac.of Agriculture, Associate professor
ARIMA S. Ooita mushroom research institute, Researcher
MURAKAMI Y. Ooita mushroom research institute, Researcher
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | シイタケ / 細菌性病害 / Pseudomonas tolaasii / Erwinia sp. / 発生生態 / 野生きのこ / 昆虫伝搬 / WLRO / 簡易検定法の開発 / T-PAF培地 / きのこ / 細菌病 / ハラアカコブカミキリ / ナカモンミナミコノコバエ |
研究概要 |
きのこ類に発生する細菌病の原因菌と、その発生生態について検討した。その結果の概要は以下のとおりである。 1.大分県のほだ木栽培シイタケ腐敗症は1990年から多発傾向にあり、その被害も激しくなった。腐敗症の病原は2種の細菌、Pseudomonas tolaasiiによる黒腐細菌病、及びErwinia sp.による腐敗病である。両者は大分県のシイタケ栽培地に普遍的に存在し、被害を与えていることが再確認された。 2.きのこ類腐敗症の生態的防除法の確立のため、まず、病原の診断技術の向上を検討したP. tolaasiiの選択培地、T-PAFに栽培施設消毒剤のミクロトールDを添加すると、生態系生存微生物の生育を制御し、検出効率が向上することを確認した。しかし、従来有していたWhite line形成能を失活した。P. tolaasiiの毒素生産遺伝子の塩基配列から作成したプローブは特異的にP. tolaasiiと反応、精度の高い、迅速な診断技術として利用できることを明らかにした。 3.シイタケの栽培環境から主として黒腐細菌病の病原、P. tolaasiiの検出を試みた。 (1)P. tolaasiiはかさ木、伏せ込み地土壌、ほだ場土壌等から検出された。(2)ほだ木に寄生しているきのこ(害菌)の腐敗症状株、取り残した腐敗子実体からP. tolaasiiが検出でき、広く栽培環境に生息することが判明した。(3)きのこ類の栽培を行っていない地域から採集した野生きのこ8種の腐敗症状からP. tolaasiiが検出され、野生きのこの腐敗に栽培きのこの病原細菌が関与していると推定した。(4)きのこを加害する昆虫の内、ガガンボダマシ、キノコバエの1種(未同定)からP. tolaasiiが検出され、昆虫がP. tolaasiiの伝搬に重要な役割を果たしているものと推定した。
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