研究課題/領域番号 |
14560047
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
蚕糸・昆虫利用学
|
研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
伊藤 雅信 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助手 (60221082)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | 遺伝子重複 / カイコ / アルカリ性フォスファターゼ / 転移因子 / トランスポゾン |
研究概要 |
カイコの2つのアルカリ性フォスファターゼ遺伝子(Alp-mとAlp-s)を、青熟系統の遺伝子ライブラリーより単離し、それぞれの構造を決定した。その結果、2つの遺伝子が同一染色体上でクラスターを形成していることを明らかにした。 クラスター内両遺伝子の転写方向は同じで、上流からAlp-m、Alp-sの順で並んでいた。両遺伝子はともに5つのエクソンに分断されており、対応するエクソン間のアミノ酸同一性は、60-79%と比較的高い値を示したが、一方イントロンでは、相対位置が対応しても長さが著しく異なり、塩基配列の相同性は全く認められなかった。介在配列の大きさやAlp-s遺伝子の欠損などにより、Alp遺伝子クラスターには4種類の構造多型が見られた。 Alp遺伝子クラスター形成とその後の分化過程を解明するため、近縁鱗翅目昆虫(クワコ、テンサン、サクサン、ウスタビガ)のAlp遺伝子の構造を調査したところ、クワコゲノムにカイコと同様のAlpクラスター構造が存在することが明らかになった。クワコAlp遺伝子クラスター構造は、カイコ-クワコ間で極めてよく保存されていることが示された。Alp遺伝子の重複は、カイコ-クワコの種分化に先立って共通祖先種で起こったことが示唆された。 一方、両遺伝子の介在配列には共通のトランスポゾン様配列が認められ、Alp遺伝子の重複現象に何らかのトランスポゾンの関与がうかがわれた。そこで、ゲノム遺伝子とトランスポゾンの関連を明らかにするため、キイロショウジョウバエP因子およびhobo因子に注目して、自然集団におけるトランスポゾンの伝播と不活性化過程を調査した。
|