研究課題/領域番号 |
14560088
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物生産化学・応用有機化学
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
浅見 忠男 独立行政法人理化学研究所, 植物機能研究室, 副主任研究員 (90231901)
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研究分担者 |
中野 雄司 独立行政法人理化学研究所, 植物機能研究室, 先任研究員 (30281653)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2002年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | アプシシン酸 / ジオキシゲナーゼ / カロテノイド開裂酵素 / ファゼイン酸 / 代謝酵素 / チトクロームP450 / トリアゾール / 植物ホルモン / アブシシン酸 / カトテノイド開裂酵素 / 生合成阻害剤 / リグノステイルベン / NCED / NDGA / エポキシカロテノイド / キサントキシン / 気孔 |
研究概要 |
活性物質の生体内における役割を明らかにする有力な方法の一つとして、その活性物質の生体内濃度を調節することができる当該活性物質の生合成・代謝系の特異的阻害剤の利用が挙げられる。この方法は、多様な植物種の任意の時期・部位における活性物質の生理機能を調べることができるという利点がある。本研究においては、植物ホルモンであるアブシジン酸の特異的生合成・代謝阻害剤の設計・化学合成・活性検定を行い、最初の阻害剤を得ることを目的として研究を行った。アブシジン酸は、生合成経路や情報伝達経路に関する研究の進展が必須な分野である。 アブシジン酸生合成経路において、環境に応答することにより生体内アブシジン酸含量を制御している反応は、9-cis-epoxycarotenoid dioxygenase (NCED)により触媒される9-cis-epoxycarotenoidsの開裂反応であると報告されている。つまりこのNCEDを阻害することにより、効果的にアブシジン酸生合成を制御することができると考えられる。そこでこのNCEDを特異的に阻害すると予想される化合物の設計と合成を行い、それら化合物の阻害活性を検定した。最初にNCEDと機能、配列が似た酵素であるlignostilbene-α,β-dioxygenaseの阻害剤を、この酵素の基質の構造を模倣してこの酵素阻害剤の設計および合成を行った。次に、この研究で得られた基質と阻害剤の構造の関連性を応用して、NCED阻害剤の設計を行い、ABA生合成系におけるカロテノイドの開裂反応を阻害する化合物の創製に成功した。この阻害剤は植物体に対しても活性を示していた。一方、ABAのファゼイン酸への代謝反応を触媒する酵素遺伝子のクローニングと機能解明に成功すると同時に、ジベレリン生合成阻害剤であるテトシクラシスがこの反応を阻害することを見いだした。
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