研究課題
基盤研究(C)
まず、ラット繊維芽細胞3Y1と3Y1細胞を肉腫ウィルス由来のHa-ras遺伝子で形質転換した3Y1-Ras細胞に対する抗酸化物質及びNAD(P)Hオキシダーゼ阻害剤の影響について検討した。抗酸化物質はガン細胞である3Y1-Ras細胞選択的な増殖抑制を示した。NAD(P)Hオキシダーゼ阻害剤は、抗酸化物質よりも約1000倍低い濃度で3Y1-Ras細胞選択的に増殖を抑制した。さらにNAD(P)Hオキシダーゼ阻害剤処理は、アポトーシスやネクローシスなどの細胞死を誘導することを明らかにした。次にヒト白血病細胞HL-60に対する抗酸化物質リポ酸の影響について検討した。リポ酸は濃度および時間依存的にHL-60細胞の増殖を抑制し、アポトーシスを誘導した。リポ酸処理した細胞におけるpoly(ADP-ribose)polymeraseの切断、カスパーゼ3および9の活性化が確認され、カスパーゼ依存的経路の関与を明らかにした。しかし、カスパーゼ3の活性化よりDNAラダーの生成の方が早期に確認されたため、カスパーゼ非依存的経路の関与について検討した結果、カスパーゼ阻害剤で処理した細胞においてもリポ酸によるDNAラダーの生成が確認され、さらにApoptosis Inducing Factor(AIF)の核局在化、Ca^<2+>キレーター処理による早期DNAラダーの消失が確認されたことから、リポ酸は早期の段階では、細胞内遊離Ca^<2+>濃度の増加、AIFの核局在化を引き起こし、アポトーシスを誘導することが明らかになった。さらにカテコールアミンやエストロゲン等の生体内抗酸化物質の代謝において重要な役割を担っている硫酸転移酵素タンパク質の網羅的な解析を行い、動物種および遺伝子多型と酵素活性に関する多くの新しい知見を得た。
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