研究課題/領域番号 |
14560109
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食品科学・製品科学
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
早瀬 文孝 明治大学, 農学部, 教授 (80105246)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2002年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | メイラード反応 / 抗酸化性 / ヒドロキシルラジカル / 青色色素 / ピロロピロール化合物 / ヒドロキシラジカル / ピロロピロール / 抗酸化活性 / メラノイジン |
研究概要 |
キシロ-スーグリシン系メイラード反応で生成する青色色素(Blue-M1)を各種クロマトグラフィーで単離・精製した。Blue-M1は2分子のピロロピロール構造を有する化合物で、褐色色素であるメラノイジンの前躯体である。Blue-M1の抗酸化性についてリノール酸を用いたPOV(過酸化物価)の測定、フェントン反応を用いたESRによるヒドロキシラジカル消去活性、DPPHラジカルを用いたESR測定で検討を加えた。Blue-M1はメラノイジンと同程度の抗酸化活性を有していた。また、Blue-M1はヒドロキシルラジカルに対して、メラノイジンよりも高い消去活性を有していた。DPPHラジカルの消去活性についても同様に、Blue-M1はメラノイジンよりも高い消去活性を有していた。またBlue-M1の濃度依存的に抗酸化作用およびラジカル消去活性が上昇した。以上の結果より、Blue-M1は高い抗酸化活性およびラジカル消去活性を有することが明らかとなった。Blue-M1の4個のカルボキシルキをメチル化し、ヒドロキシルラジカル消去活性を測定したところその抗酸化活性には影響を与えなかった。従ってBlue-M1の抗酸化活性はピロロピロール環および2分子のピロロピロール環を結合しているメチンプロトンによると推定した。さらにCOS-1細胞を用いて脂質過酸化を検出する試薬であるDPPP[diphenyl-1-pyrenylphosphate]で前処理し、AAPH[2,2'-azobis(2-aimidino-propane)dihydrochloride]で脂質過酸化反応を誘導し細胞毒性を測定した。その結果Blue-M1はCOS-1細胞のAAPH誘導した細胞膜脂質過酸化反応を抑制した。この作用は濃度依存的に抑制率が上昇した。以上の結果よりBlue-M1は生体系においても酸化ストレスを抑制することが明らかとなった。
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