研究課題/領域番号 |
14560230
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用動物科学
|
研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
橋爪 力 岩手大学, 農学部, 教授 (60124533)
|
研究分担者 |
粕谷 悦子 独立行政法人農業生物資源研究所, 主任研究員
佐野 宏明 岩手大学, 農学部, 教授 (20196306)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
|
キーワード | グレリン / GH / 成長ホルモン / ウシ / ブタ / ヤギ |
研究概要 |
本研究は、反芻家畜のグレリンによる新しい成長ホルモン(GH)分泌調節機構の存在をインビトロ及びインビボで検討し、成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)とグレリンによるGH分泌支配機構の関係を明らかにしようとした。 インビトロの実験では、グレリンとGHRHのGH放出活性差、グレリンとGHRHによるGH放出の相互作用やソマトスタチンによる抑制作用をウシとブタの下垂体前葉細胞を用いて検討した。その結果、グレリンはウシの下垂体前葉細胞に直接作用してGHを放出させること、この作用はGHRHに比べ弱いこと、またこの反応はソマトスタチンにより抑制されることが明らかになった。さらにグレリンとGHRHを同時添加するとGHの放出は単独添加時より高くなる傾向にあること、またソマトスタチン存在下で両ペプチドによるGH放出の有意な相加効果が見られることも分かった。これらの結果は作用濃度や相加効果に若干の違いはあるものの、ブタの結果とほぼ一致した。インビボの実験では、ヤギの頚動脈内にグレリンを3μg/kgBW投与すると末梢血中のGH濃度が上昇すること、またグレリンのGH放出能はGHRHに比べ弱いことが分かった。さらにウシの視床下部内に10nM/200μlのグレリンを投与すると末梢血中のGH濃度は急激に上昇し、インビボでは視床下部を介した作用のあることも示唆された。グレリンの摂食促進作用をグレリン受容体の合成リガンドであるGHRP-2を用いてヤギで検討した結果、GHRP-2の経日的な投与は、ヤギの摂食量を増加させることが示唆された。 本研究の結果から、グレリンはGHRHとは異なる反鋼家畜の新しい生理的なGH分泌刺激因子であることが明らかになった。
|