研究課題/領域番号 |
14560233
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用動物科学
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
石川 明 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (20211724)
|
研究分担者 |
並河 鷹夫 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (70111838)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2002年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
|
キーワード | マウス / 体重 / 脂肪 / コンジェニック系統 / QTL / 量的形質 / コンジェニック |
研究概要 |
研究代表者の以前の研究により、成体重が約1.7倍異なるフィリピン産野生マウスと既存の近交系マウスC57BL/6Jとの戻し交配群において、生後10週齢体重に関与する新規QTLsを染色体上に位置づけることに成功した。本研究は、これらのQTLsを個々に保有するコンジェニック系統を樹立するとともに、樹立したコンジェニック系統の成長関連形質を評価して遺伝的背景をC57BL/6Jで統一した時の各QTLの生物学的特性を明らかすることを目的として実施した。第2、6、10及び12染色体上にあるQTLsをそれぞれ導入したコンジェニック系統の作出を標準法に基づいて試みた結果、今までに3つの系統を樹立できた。すなわち、第2染色体の約27.0cMの野生マウス由来染色体領域を導入したCHR2R2系統、第10染色体の約33.0cMを導入したCHR10R1系統及び第12染色体の約26.0cMを導入したCHR12R1系統である。樹立した系統について生後1から10週齢まで毎週体重を計測し、10週齢時の体長、尾長、臓器(肝臓や腎臓等)重量と白色脂肪(腎臓や生殖腺等の周囲)重量を記録した。調査した個体数は十分ではないが、コントロールのC57BL/6Jと比較した結果、体重成長についてはCHR2R2を除き以前の研究で期待された通りのQTL効果を得ることができた。一方、脂肪重量は、調査した全ての系統においてC57BL/6Jより減少していることが今回新たに明らかとなった。データベース検索の結果、グルカゴン遺伝子や脂肪代謝に関わる転写因子が候補遺伝子として挙げられた。今後、個体間の環境要因の影響(産仔数やリッター間の成長差等)を最小限にするために、樹立したコンジェニック系統とC57BL/6J間のF2個体群を作出し、同腹産仔内でQTL遺伝子を分離させることによりQTLの評価を精密に行う必要がある。
|