研究課題/領域番号 |
14560241
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用動物科学
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研究機関 | 京都産業大学 |
研究代表者 |
野村 哲郎 京都産業大学, 工学部, 教授 (50189437)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2003年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 遺伝的多様性 / 動物集団 / 重複世代 / 共祖係数 / 選抜 / 集団の有効な大きさ / 選抜システム / 交配システム / コンピュータシミュレーション / 近交退化 / 有害劣性遺伝子 / 致死相当量 |
研究概要 |
集団内の平均共祖係数を最小化することは、遺伝的多様性を維持する上で最も有効な方法であることが知られている。本研究では、集団遺伝学的モデルに基づいて、重複世代を持つ集団の平均共祖係数を最小化するための2つの選抜方法を考案した。最初のものは、次世代の個体間の平均共祖係数を最小化する選抜方法(OG)であり、この方法においては、すべての個体は年齢に関係なく等しい重み付けで選抜される。2番目のものは、共祖係数の長期的な蓄積を最小化する選抜方法(LT)であり、個体は年齢に応じた将来への寄与によって重み付けられて選抜される。2つの選抜方法の効率をコンピュータ・シミュレーションによって比較したところ、以下の点が明らかになった。選抜をランダムに行った場合と比較して、提案した2つの選抜方法下での年間の集団の有効な大きさは2-3倍に増加した。2つの選抜方法間の差は、世代間隔が短い集団では小さかった。世代間隔が長い集団では、OG法下での年間の集団の有効な大きさは、LT法よりも初期の2,3世代の間はわずかに大きかった。しかし、その後は、LT法下での年間の集団の有効な大きさはOG法と比較して、5-15%程度大きかった。これらの結果から、短期的な集団の維持に際しては、OG法のほうが優れているが、ほとんどの実用的な場面のように数世代あるいは長期間にわたって集団を維持する場合には、LT法のほうがOG法よりも優れていることが示唆された。
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