研究課題/領域番号 |
14560262
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
下田 実 国立大学法人東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 助教授 (50154323)
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研究分担者 |
小久江 栄一 国立大学法人東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 教授 (50014965)
斉藤 俊樹 日本生物科学研究所, 受託事業部, 主任研究員 (00162214)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 酵素阻害 / CYP1A / CYP3A / フルオロキノロン / エリスロマイシン / ケトコナゾール / シメチジン / イヌ / オフロキサシン / テオフィリン / ニフェジピン / キニジン / CYP1A阻害 / CYP3A阻害 / ニューキノロン / ミダゾラム |
研究概要 |
1.フルオロキノロン系抗菌薬(FQ)のイヌのCYP1Aおよび3A、エリスロマイシン(EM)、シメチジン(CTD)およびケトコナゾール(KCZ)のCYP3Aに対する阻害作用を検討した。 (1)試験したすべてのFQはCYP1Aおよび3Aをin vitroで非競合的に阻害したが、程度はきわめて弱かった。オフロキサシン(OFX)、オルビフロキサシン(OBX)、シプロフロキサシン(CFX)はCYP1Aおよび3Aを非可逆的に阻害した。このうちCYP1Aへの有意な非可逆阻害はin vivoでもOFXの臨床用量投与で確認されたことから、これらFQのCYP1Aへの非可逆阻害は、イヌの臨床において問題となる薬物間相互作用の原因になりうると考えられた。CYP3Aへの非可逆阻害は、in vivoではその影響なかった。 (2)EMとCTDはCYP3Aを競合的に阻害したが、その程度は弱く、非可逆阻害はなかった。したがって、これらの薬物は重大な薬物間相互作用は引き起こさないものと考えられた。 (3)KTZはCYP3Aをin vitroで強力に競合的に阻害した。In vivoでも、臨床用量でCYP3A基質のミダゾラムの全身クリアランスを70%程度阻害した。さらに、ニフェジピンやキニジンの経口投与後の動態に大きく影響し、体内での蓄積を招いた。以上から、KTZはイヌの臨床において重大な薬物間相互作用を引き起こす可能性があり、CYP3A基質が比較的狭い安全域の場合には、併用は危険であるとが示された。 2.In vitroで得られた代謝阻害定数と組織移行性のパラメータを用い、ケトコナゾールがニフェジピンの全身クリアランスおよび生体内利用率へどの程度影響するか算出した。得られた結果は実測地とよく一致したことから、阻害薬のin vivoでの影響が、in vitroのデータから予測可能であることが示された。
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