研究課題/領域番号 |
14560287
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用分子細胞生物学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
木岡 紀幸 京都大学, 農学研究科, 助教授 (90234179)
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研究分担者 |
植田 和光 京都大学, 農学研究科, 教授 (10151789)
松尾 道憲 京都大学, 農学研究科, 助手 (00335308)
天知 輝夫 京都大学, 農学研究科, 教授 (30301245)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2003年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2002年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 細胞接着 / ビネキシン / ビンチュリン / 足場依存性 / 裏打ちタンパク質 / ビンキュリン / 細胞骨格 / アクチン / 裏打ち蛋白質 |
研究概要 |
接着斑裏打ち蛋白質ビネキシンはCAP(c-associated protein)/ポンシン、ArgBP2(Arg Binding protein 2)とファミリーを形成しており、これらはいずれも細胞骨格の制御と増殖因子シグナル伝達系の制御に関与している。これらの分子はN末側にソルビン相同(SoHo)領域と呼ばれる保存された領域を持つ。SoHo領域はアクチン細胞骨格の制御に関わる可能性が考えられているが、その機能はよくわかっていない。今回ビネキシンの生理機能を明らかにするために、SoHo領域結合タンパク質をスクリーニングし、αアクチン断片を候補遺伝子として単離した。ビネキシンSoHo領域とアクチン断片との結合はGST-SoHo領域を用いたin vitro結合実験、および共免疫沈降実験によって確認した。さらにビネキシンSoHo領域と繊維状アクチン(F-アクチン)との結合をF-アクチン共沈実験により確認した。また、ビネキシンファミリーの他の分子のSoHo領域もF-アクチンと結合した。これらの結果からSoHo領域の機能の一つはF-アクチンとの結合にあることが示され、ビネキシンファミリー分子がアクチン細胞骨格を制御するメカニズムの一端が明らかとなった。 ビネキシンの機能を詳細に明らかにするために、ノックアウトマウスの解析を行った。ビネキシンノックアウトマウスは野生型マウスと同じく正常に生まれ、成熟し、生殖能力も持っていた。また、組織学的な解析からもビネキシンノックアウトマウスは正常であった。次にビネキシンノックアウトマウス13日胚より初代培養繊維芽細胞を作製した。ビネキシンの欠失は強制発現させたときとは異なり、MAPキナーゼ活性化、およびその細胞接着依存性には影響しなかったが、細胞の運動能力に変化が生じていることがわかった。以上の結果からビネキシンは細胞運動に関与する分子であることを明らかにした。
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