研究課題/領域番号 |
14570118
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
古川 圭子 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (50260732)
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研究分担者 |
古川 鋼一 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80211530)
本多 たかし 福島県立医科大学, 医学部, 助教授 (20165608)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2002年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 糖転移酵素遺伝子 / 酸性スフィンゴ糖脂質 / ガングリオシド / ノックアウトマウス / 神経変性 / 知覚異常 / DNAマイクロアレー / GM2 / GD2合成酵素遺伝子 / GD2 / 神経 / 複合型糖脂質 / 糖類合成酵素遺伝子 / DNAチップ / cDNAsubtraction法 |
研究概要 |
高齢化社会の到来に伴い、種々の神経変性疾患の原因究明とその治療法の開発が課題となっている。我々は以前より、神経系に多く発現している酸性スフィンゴ糖脂質の糖転移酵素遺伝子のクローニングを行い、更に神経系におけるガングリオシドの機能を解明するために種々の糖転移酵素遺伝子の欠損マウス(KOマウス)を作製し、糖鎖欠損マウスの異常に関する解析を行ってきた。その結果、複合型ガングリオシドは神経系組織の維持と機能遂行、神経細胞の生存及び神経修復にとって必須の分子群であると考えられた。 本研究では、GM2/GD2合成酵素遺伝子KOマウスについて糖鎖変異マウスの加齢に伴う異常の詳細な検討をふまえて、神経系細胞の生存及び損傷修復に重要なガングリオシドの作用メカニズムをマイクロアレイなどの手法を用いて包括的に分子レベルで解析した。その結果、KOマウスの坐骨神経の加齢に伴う変性については既に報告したが、本実験において更に脊髄の病理所見を検討した結果、50週齢マウスの主に脊髄後角で神経変性が認められ、前角では殆ど異常が認められなかった。KOマウスの知覚変化については、機械的刺激に対してKOマウスで加齢に伴う痛覚反応の低下が認められた。DNAマイクロアレイにより20週齢オスの野生型とKOマウス脊髄における遺伝子発現の差異を検討した結果、TGTP、IFI47、IFIT1、IRF7及びIRF1においてKOマウスで発現の上昇傾向が認められたが有意の差はなかった。今後、発現レベルに変化の傾向が認められた上記の遺伝子と神経変性の関連について検討をするとともに、神経変性発症後の高齢マウスにおける遺伝子発現レベルの変化を検討する予定である。また、神経変性部位の組織を選択して分離した後、RNAを抽出し、変性組織における遺伝子発現の変化を検討する予定である。
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