研究課題/領域番号 |
14570181
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 昭和薬科大学 (2003) 富山医科薬科大学 (2002) |
研究代表者 |
坂田 宣夫 (2003) 昭和薬科大学, 薬学部, 講師 (00170598)
川口 誠 (2002) 富山医科薬科大学, 医学部, 助手 (50204699)
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研究分担者 |
笹原 正清 富山医科薬科大学, 医学部, 教授 (20154015)
坂田 宣夫 昭和薬科大学, 薬学部, 講師 (00170598)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | ATBF1 / ホメオドメイン / ジンクフィンガー / ZFH4 / 中枢神経 |
研究概要 |
ATBF1は、α-fetoprotein enhancerの結合蛋白として分離された転写因子であり、複数のzinc finger motifとhomeodomainをあわせ持つ事を特徴とするZFH/ATBF1転写因子ファミリーに属するる。種々の細胞分化制御への関与が違われており、mRNA発現解析から、神経組織における役割を示唆する研究が蓄積されつつある。しかしながら、脳における役割は全く明らかにされていない。そこで、1.平成14年度はATBF1特異抗体を作成し、正常rat発達脳における、ATBF1発現を明らかにした。ATBF1は、発達脳の時期および部位により様々な程度の発現を示したが、特に、胎生期脳の菱脳から中脳を主として、神経細胞の分化に伴って発現することを見いだした。他方、発達期を通じて、大脳皮質、海馬等では、ほとんど発現が見られない。従来の他からの報告とともに、ATBF1が領域特異的な神経組織の分化や、神経細胞の成熟に関与することを示す結果を得た。2.平成15年度は、ATBF1と類似性の高いZFH4に対する特異抗体を作製し、発達脳に於ける発現解析を行うとともに、ヒト脳cDNA libraryよりYeast Two-Hybrid Systemを用いてATBF1と相互作用する蛋白質cDNAの分離を試みた。11個の候補遺伝子のうちJAK-STATシグナル伝達系で抑制的に作用するPIAS3について詳細な解析を行い、in vitroおよびin vivoの免疫沈降法でATBF1との相互作用を確認した。STAT3結合部位を含むルシフェラーゼ遺伝子を用いるレポーターアッセイでは、IL6刺激下でPIAS3の抑制作用をATBF1が増強する事が確かめられた。ATBF1単独ではSTAT3に対する抑制作用は認められない。現在、正常rat発達脳におけるZFH4発現解析実験を完成させる実験を行っており、ZFH/ABF1転写因子ファミリーの脳発達に於ける総合的理解を目指して研究を遂行している。
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