研究課題/領域番号 |
14570186
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所 |
研究代表者 |
細川 昌則 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 病理学部, 部長 (00127135)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 高酸化的ストレス / 細胞培養 / 活性酸素 / ミトコンドリア / 抗酸化酵素 / モデルマウス / 神経細胞 / 線維芽細胞 |
研究概要 |
1.Kohsakaらがラット脳組織の神経細胞の単離、培養に用いた方法を改変し、ミトコンドリア機能障害、高酸化的ストレス状態、老齢期脳機能障害を示すSAMP8系統マウスから神経細胞、グリア細胞を単離し、培養する方法を作製した。 胎生17.5日齢マウスの脳組織から神経細胞とグリア細胞を単離、培養することができた。神経細胞の培養では、播種後6日前後で行った培養液の交換後数時間で細胞はアポトーシスにより死滅した。 2.高酸化的ストレス状態を示すSAMP11系統マウス、および対照のSAMR1系統マウスの新生仔皮膚由来線維芽細胞の初代培養系を用いて、抗酸化酵素活性ならびにその誘導と、ミトコンドリア膜電位の変化を検討した。 SAMP11、SAMR1由来細胞とも培養5日で活性酸素種が約1.6倍増加した。SAMR1由来細胞では培養7日で培養3日の値まで減少したが、SAMP11マウス由来細胞では培養5日以降減少しなかった。現時点ではSAMP11由来細胞の培養5日以降認められる活性酸素種の増加は、ミトコンドリアの機能障害による産生亢進であり、消去系機能の低下によるものではないと考えられた。 3.SAMP10系統マウスは、加齢に伴い嗅球〜大脳前方部が萎縮し、同部の皮質の大型神経細胞が減少する。同系統はまた、加齢に伴い学習記憶障害、意欲障害を示すようになる。今回高齢マウスにおいて、TUNEL染色陽性神経細胞の分布、ユビキチン化封入体を有する神経細胞の分布が、脳萎縮の部位に部分的に重なることを明らかにした。 同系統マウスの神経細胞、グリア細胞の単離、培養は、1と同様の方法で行うことができた。抗GFAPおよび抗Neurofilament抗体で染色したところ、神経細胞培養系の純度は99%以上であった。培地交換後の神経細胞のアポトーシスは、交換培地として無血清培地を用いることにより防ぐことができた。
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