研究課題/領域番号 |
14570199
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
村垣 泰光 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教授 (40190904)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | TRPS1 / ノックアウトマウス / 軟骨 / 細胞増殖 / アポトーシス / 軟骨分化 / Traps1 / 細胞外マトリックス |
研究概要 |
常染色体優性遺伝性の骨格異常疾患である毛髪・鼻・指節症候群の原因遺伝子であるTrpslの骨形成に挙ける機能を解析する目的でTrpsl遺伝子をノックアウトしたマウスを作製した。ホモのTrpslノックアウトマウスは生後まもなく呼吸不全で死亡した。気管支軟骨形成を検索したところ気管支軟骨板の正常構造は見られず、小円形の軟骨形成が起こっていた。また肋軟骨は脆弱で胸郭の形が横に幅広い異常な形をしていた。さらに石灰化は遅延し、約30%の割合で胸骨に接続する肋骨が8本見られた。Trpsl蛋白に特異的な抗体により骨端軟骨におけるTrpslの局在を検索した結果、関節軟骨細胞と前肥大軟骨細胞に最も強く発現していた。またII型コラーゲン、X型コラーゲン、Indian hedgehogをプローブとしたin situ hybridizationにより骨端軟骨での発現を検索した結果、増殖細胞層、前肥大細胞層、肥大細胞層にそれぞれ発現が認められ、ノックアウトマウスで各々の層の長さがワイルドタイプに比し延長していた。さらにBrdUの取り込みによる細胞増殖能を検索したところ、ノックアウトマウスの軟骨細胞増殖が有意に低下していた。また骨端軟骨部における肥大軟骨細胞のアポトーシスがノックアウトマウスで著明に低下していた。これらのことよりTrps1は軟骨細胞の分化・増殖・アポトーシスを制御する骨軟骨形成に重要な機能を果たすことが明らかになった。
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