研究課題/領域番号 |
14570204
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
三俣 昌子 日本大学, 医学部, 教授 (40064589)
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研究分担者 |
楠美 嘉晃 日本大学, 医学部, 講師 (60186393)
新橋 眞理 (新橋 真理) 日本大学, 医学部, 講師 (70155860)
岩佐 敏 山梨大学, 医学部, 講師 (40328745)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 粥状硬化 / 内皮細胞 / ずり応力 / アポトーシス / 細胞増殖 / 単球接着 / MMP-2 / en face方法 / 増殖 / 血流 / p21 / 血管内皮面画像 / IAP / 血管内皮面立体画像 |
研究概要 |
粥状硬化の発生・進展・粥腫破綻の全てを左右すると考えられる血流の力学的因子の内皮におよぼす作用機構をin vivoおよびin vitroで解明して、粥状硬化の予防法・評価方法・治療方法の開発に寄与することを目的とした。このために、内皮を安定化して粥状硬化の発症を阻止すると推測される層流性定常流性ずり応力の作用機構、特に内皮増殖抑制と内皮アポトーシス抑制の機構を検討し、これと、病変発生に促進的に作用する乱流性低ずり応力の作用を比較検討した。 層流性ずり応力による内皮のアポトーシス抑制は、ずり応力によるHIAP-2発現と、これに続くIAP-caspase-3結合を介したcaspase-3の活性化抑制により実行されること、さらに、この結合はSmacにより抑制的に調節されることを見つけた。新規に開発した血管内腔内皮面スキャン法を用いた観察では、増殖内皮細胞数は、肋間動脈分岐部(乱流性低ずり応力領域)が非分岐部(層流性定常流性高ずり応力領域)に比べ約2倍多く、アポトーシス細胞も分岐部が多く、非分岐部には殆ど認めなかった。すなわち、われわれのこれまでのin vitroの結果をin vivoでも確認出来、われわれの仮説を支持する結果をin vivoでも得た。加えて、ED1抗体に反応する単球の接着数も非分岐部に比べ分岐部で有意に増加していたので粥状硬化の発生と血流による内皮の増殖・アポトーシス調節の間に何らかの関連性があると推定された。今後、細胞内遺伝子導入などを用いて増殖・アポトーシス・単球接着を外からコントロールして血流パターン・内皮増殖・内皮アポトーシス・単球接着のクロストークを探究して単球接着から開始される粥状硬化の発生の予防と治療法を開発する。
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