研究課題/領域番号 |
14570233
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
中村 信一 金沢大学, 医学系研究科, 教授 (90019620)
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研究分担者 |
田中 隆一郎 (株)ヤクルト本社, 中央研究所, 所長代理(研究職)
尾崎 栄二郎 金沢大学, 医学系研究科, 助手 (40334750)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2003年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2002年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | ディフィシル菌 / 抗菌薬関連下痢症 / 分子疫学 / PCRリボタイピング / PFGE解析 / 持続感染 / 腸管内保有 / 院内感染 / デイフィシル菌 |
研究概要 |
昨年度の研究に加え、さらに健常成人の1集団(33名、20-29歳)を対象に、4ヶ月間隔で合計3回に渡りディフィシル菌(Clostridium difficile)の保有状況を検索した。分離菌株をPCRリボタイピング、パルスフィールドゲル電気泳動(PFGE)法を用いて解析することにより、保有状況の特性を検討し、さらにディフィシル菌陽性者と陰性者の腸内細菌叢を比較した。1.ディフィシル菌の保有状況:被験者延べ99人中9人(9.1%)においてディアイシル菌の保有が認められた。各検討時期の保有率は3回共9.1%であり、昨年度の2集団とほぼ同じ保有率であった。保有者は4名であり、2名は3回共陽性、1名は2回陽性、1名は1回陽性を示した。2.ディフィシル菌保有状況の特性:4名から分離した9菌株について遺伝学的解析を行ったところ、4名中3名からの分離菌株が同一の遺伝子タイプを示したが、複数回分離された被験者において、分離された菌株の遺伝子タイプは変化していた。3.腸内細菌叢の比較:昨年度の集団の被験者も含めて、ディフィシル菌の陽性者(12名)、陰性者(12名)を対象に腸内細菌叢の比較を行ったところ、ディフィシル菌陽性者は陰性者に比べて糞便中のEnterococcus属の菌数が有意に多かった。以上の結果は健常成人におけるディフィシル菌の消化管保有は多くの場合一過性であるが、恒常的保有者も存在すること、ディフィシル菌の存在とEnterococcus属の存在との間には相互作用が存在する可能性を示唆している。
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