研究課題/領域番号 |
14570267
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
坂口 末廣 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 講師 (60274635)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | プリオン / プリオン蛋白 / 結合分子 / 受容体 / アルカリフォスファターゼ / 結合蛋白 / リコンビナント蛋白 / two-hybrid法 / タグ / クローニング |
研究概要 |
申請者は、プリオン受容体の構成分子を同定するために、まず正常型プリオン蛋白(PrP^c)と会合する分子の同定を試みることにした。alkaline phosphatase(AP)とPrp^cを融合させたAP-PrP融合蛋白を、培養細胞を用いて大量に作製し、神経細胞、繊維芽細胞、上皮細胞などの様々な培養細胞と反応させた。その結果、全ての細胞で強い反応が観察され、Prp^cとの結合分子が様々な細胞で発現していることが明らかとなった。 さらに申請者は、 Prp^cのどの領域がこの結合に関与しているのかを検討するために、様々なPrp^cの領域を欠損するAPとの融合蛋白を作製した。AP-PrP23-120はPrp^cのN末半分のアミノ酸23-120までの融合蛋白、AP-PrP23-120ΔORはAP-PrP23-120からPrPに特異的に存在するオクタペプチド・リピート(OR)を欠損する融合蛋白、AP-PrP23-90札冬P-PrP23-120からC未領域を欠損する融合蛋白、AP-PrP50-120はAP-PrP23-120からN末領域を欠損する融合蛋白、そしてAP-PrP121-231はPrp^cのC末領域とAPとの融合蛋白である。これらを、神経細胞と反応させ、同様な染色を行ってみた。大変興味深いことに、神経細胞は球状の高次構造をとるC末領域との融合蛋白では染色されず、特異的な構造を有しないN末領域との融合蛋白にて染色された。さらに、PrPにのみ存在するN末領域のオクタペプチド・リピート(OR)を欠損するAP-PrP23-120ΔORでも同様な染色が観察された。しかし、AP-PrP23-90とAP-PrP50-120では、反応が認められなかった。つまり、これらの結果は、Prp^cの結合領域はN末に存在し、ORを除いた23-50と90-120の二つの領域が結合に必要であることを示した。
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