研究課題/領域番号 |
14570293
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 愛知県がんセンター |
研究代表者 |
辻村 邦夫 愛知県がんセンター, 腫瘍免疫学部, 室長 (10227407)
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研究分担者 |
小幡 裕一 理化学研究所, バイオリソースセンター, 室長 (30177290)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2002年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | TL抗原 / CTL / テトラマー / 腸上皮間リンパ球 / CD8 |
研究概要 |
TL抗原は主要組織適合抗原(MHC)クラスIb群に属し、すべてのマウスの腸上皮細胞に発現する。また正常胸腺においては、TL抗原を発現するマウス(A系等)と発現しないマウス(C3H等)がある。腸管に発現するTL抗原の生理的機能を明らかにするため、その抗原提示機能をTL抗原特異的CTL指標をして検索を行なった。 TL抗原特異的CTLの抗原認識機構を明らかにするため、大腸菌由来のリコンビナント蛋白であるT3^b-TLとβ_2Mを用いて、抗原物質を添加せずにTLテトラマーを作成した。本テトラマーがTL抗原特異的CTLと反応性を示すことより、これらCTLはTL分子と抗原物質により形成されるエピトープではなく、Framework自身を認識していることが示された。本テトラマーが、Bulk CTL lineの大部分を染色したことから、TL抗原特異的CTLの大部分はTL分子に提示される抗原分子非依存性にTL抗原を認識していることが予想された。 TL抗原はMHCクラスIa群に比べ多型性が少なく、抗原提示能を有するとすれば、通常のペプチド以外の物質(あるいは特殊なペプチド)を提示すると予想されていた。しかしながら、今回得られた知見は、TL抗原が抗原提示分子として機能している可能性が低いことを示唆している。TL分子のペプチド結合溝はMHCクラスIa群に比べ非常に狭く、抗原分子を提示している可能性が低いという、我々の予想を示唆する結晶解析の実験結果が最近報告された。
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