研究課題/領域番号 |
14570335
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
加藤 匡宏 愛媛大学, 教育学部, 助教授 (60325363)
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研究分担者 |
岡田 克俊 愛媛大学, 医学部, 助手 (10314949)
藤本 弘一郎 愛媛大学, 医学部, 助手 (30243778)
小西 正光 愛媛大学, 医学部, 教授 (40274328)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2002年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 神経難病 / 在宅医療 / 生活の質 / 病体験 / 語り / 量的研究 / 質的研究 / 社会構成主義 / 介護保険 / 患者のQOL / ライフヒストリー / 介護ストレス / 介護・福祉サービスの満足度 |
研究概要 |
我が国における近年の医療改革は、入院期間を短縮し、在宅医療を促進させる方向である。在宅医療は、患者のQOL向上に繋がる反面、家族の介護負担の増加を生じ、医療、看護、福祉サービス等の在宅療養条件整備が必要である。本研究では、神経難病患者が在宅医療をうける上で、患者の満足度、経済的負担、家族の介護の状況を詳細に調査し、優先される医療、介護サービスを明確化し、神経難病患者の在宅医療の新しい方策の指針を提供することを目的とした。我々は、愛媛県南西部に位置するY地区における神経難病患者の生活状況、経済的負担、家族の介護の状況、優先される医療、介護サービスについて調査した。患者は、四肢の不随意運動のため、肩や腰の慢性疼痛に悩まされており、転倒による骨折や外傷を合併すること、軽微な外傷であっても、転倒したという精神的衝撃から、外出を制限するようになり、「ひきこもり閉じこもり」に陥っていくことが判明した。また、介護者も、療養上の世話のため「引きこもり」の状況になり、精神的ストレスが増加していることが判明した。 本研究では、患者への詳細なインタビューを追加実施し、その逐語記録から、神経難病に罹患した患者の病(やまい)体験について「病(やまい)の意味」を分析しながら、「語り」によるnarrative based medicine (NBM)を模索した。NBMは、人間は自らを語る言葉を通して物事を把握し、その積み重ねにより作り上げられた自分だけの物語を通して社会とつながっているという社会構成主義に着目し、文化人類学、哲学、心理学的見地から解析した。量的研究と質的研究は神経難病患者の生活の質を知る上での車の両輪である。NBMは、生物医学的手法だけでは解決できない状況下においても、語り体験を通じて患者自身の苦難の体験を紡ぎ出すことができれば慢性進行性疾患の精神的安定につながる可能性が示唆された。
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