研究課題/領域番号 |
14570349
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 神戸市看護大学 |
研究代表者 |
笠松 隆洋 神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (20073695)
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研究分担者 |
吉岡 隆之 神戸市看護大学, 看護学部, 講師 (90285354)
沼本 教子 神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (00198558)
吉村 典子 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (60240355)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 骨量 / 性ステロイド / エストロゲン / 閉経 / 月経状態 / 中高年女性 / 地域住民 / 生活習慣 / 生活習慣調査 |
研究概要 |
地域における中高年女性を対象に、閉経前後における血清エストロゲン値と骨量との関連を明らかにすることを目的に研究を行った。 住民基本台帳に登録されている40〜79歳の女性の中から、各年代で50人ずつ、計200人を無作為抽出した。本対象者の腰椎及び大腿骨近位部(頚部、大転子部、ワード三角)の骨量はDXA法で測定した。血清総エストラジオール(total E2)及び性ホルモン結合グロブリン(SHBG)はHPLC-RIA法で測定した。SHBG-unbound E2は計算により求めた。卵巣及び子宮を摘出した者は対象から除外し、それ以外の者を月経状態により次の4群に分けた。すなわち、未閉経群(36人)、閉経周辺群(14人)、閉経群1(閉経後5年以下、18人)及び閉経群2(閉経後6年以上、74人)である。平均total E2値は未閉経群(49.1pg/ml)が最も高く、次いで閉経周辺群(26.4pg/ml)、閉経群(閉経群1:0.83pg/ml、閉経群2:0.96pg/ml)の順であった。平均SHBG-unbound E2値もtotal E2値と同様の傾向が認められた。 骨量とエストロゲン値との関連について重回帰分析を行った結果、未閉経群では骨量とtotal E2値及びSHBG-unbound E2値とに関連は認められなかった。しかし、閉経周辺群においてはtotal E2値及びSHBG-unbound E2値は大転子部骨量とに有意な正の相関(p<0.05)を認め、さらに閉経群2において両値と腰椎骨量とに有意な正の相関(p<0.01)及び両値とワード三角骨量とに有意な正の相関(p<0.05)を認めた。SHBG値と骨量との関連では、未閉経群においてSHBGレベルと大腿骨頸部骨量とに有意な負の相関(p<0.05)を認めた。 以上の成績から、血清エストロゲン値が骨量に及ぼす影響は,月経状態によって異なる動態を示すことが示唆された。したがって、骨量を血清エストロゲン値で評価する際には月経状態を考慮する必要があると考えられた。
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