研究課題/領域番号 |
14570415
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内科学一般
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
塚本 浩 九州大学, 大学病院, 助手 (70304772)
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研究分担者 |
堀内 孝彦 九州大学, 大学病院, 講師 (90219212)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 全身性エリテマトーデス / 関節リウマチ / 遺伝子解析 / 一塩基多型 / TNFファミリー / サイトカイン / 一塩基多型(SNP) / B細胞 / 自己免疫疾患 / 慢性関節リウマチ / APRIL / BAFF / 遺伝子多型 / 疾患感受性遺伝子 |
研究概要 |
TNFファミリーに所属する分子であるAPRILおよびBAFFはII型膜蛋白で、この二分子は高い相同性を有している。これら2分子はBCMA, TACIという2つのレセプターを共有し、これらを介してB細胞の分化や増殖に関与していると考えられている。我々はAPRILおよびBAFFの遺伝子多型や遺伝子異常が自己免疫疾患の発症に関与しているかどうかを検討することを研究目的とした。まずAPRILに着目して検討を開始し、APRILの遺伝子構造を決定し、少なくとも6つのエクソンより構成されることを明らかにした。次にエクソン特異的PCR-SSCPを施行しG67R、N96Sという2つの遺伝子多型を同定した。SLE148名、健常人146名を対象にアレル頻度を比較したところ67Gのアレル頻度が健常人で0.575、SLEで0.662とSLEで有意に上昇していた(p=0.0302)。G67RとN96Sは弱い連鎖不平衡にあるものの、N96SとSLEとの間に有意な相関は認められなかった。RAでも同様の検討を行い、RAにおいても67Gのアレル頻度が高い傾向を認めた(P=0.06)。つぎに可溶型APRIL、BAFFをELISAにより測定する系を確立し、可溶型APRILおよびBAFFの血中濃度がSLE患者では健常人に比較し、有意に上昇していることを明らかにした。本研究によりSLEにおける新たな疾患感受性遺伝子としてAPRIL遺伝子が同定された。SLE患者において血清APRILおよびBAFFが上昇していることを明らかにし、B細胞刺激を介してSLEの病態形成に関与している可能性が示唆された。APRILおよびBAFFが今後SLEの特異的治療を行う際のターゲットになる可能性が示された。
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