研究課題/領域番号 |
14570428
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内科学一般
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
仲村 秀俊 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (00217879)
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研究分担者 |
中島 隆裕 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70306702)
浅野 浩一郎 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (60192944)
山口 佳寿博 慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (30129712)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 気管支喘息 / 重症度 / エオタキシン / ステロイド / bradykinin / TGF-β1 / oncostatin-M / TGF-β / CCケモカイン / eotaxin / MCP-4 / IL-5 |
研究概要 |
本院外来通院中の79名の安定期喘息患者につき、末梢血好酸球数、総IgEレベル、血漿エオタキシン濃度、血漿IL-5濃度を測定した。一方、ステロイド治療によるエオタキシン濃度を含む血中マーカーの変化を検討するため、症状増悪によりステロイド治療を要する非安定期の喘息患者22名につき、ステロイド投与前後の血中マーカーの変化を観察した。安定期の喘息患者の血中マーカーの検討では、GINAステップ4の患者では、血漿エオタキシン濃度は軽、中等症の患者に比べ高い傾向を示したが、総IgEレベル、末梢血好酸球数、血漿IL-5濃度と重症度の関連は明らかでなかった。一方、非安定期の喘息患者のステロイド投与前後の血中マーカーは、末梢血好酸球数と血漿IL-5濃度が治療後に低下傾向を示したのに対し、血漿エオタキシン濃度は不変であった。この結果、血漿エオタキシン濃度はステロイド抵抗性であり、ベースラインの重症度と疾患活動性の両者との関連が示唆された。近年エオタキシン産生誘導因子としてbradykininが注目されるようになった。気道におけるbra-dykininがエオタキシン産生を介して喘息の重症化に関与する可能性を考え、喘息患者53例、対照健常者8例の呼気濃縮液を採取し、bradykinin濃度をELISA法で測定した。呼気濃縮液中bradykinin濃度は測定可能であったが、喘息群と対照群で平均値に有意差を認めなかった。一方、重症喘息患者における気道のリモデリングの進行に線維芽細胞が重要な役割を果たすと考えられている。そこでヒト胎児線維芽細胞HFL-1を用い、近年エオタキシン産生誘導因子として認識されるようになったbradykinin, TGF-β1, oncostatin-Mなどの影響を検討した。いずれの因子も単独ではHFL-1のエオタシン産生に大きな影響を与えなかった。TNF-αはエオタキシン産生を著明に増加させたが、TGF-β1またはoncostatin-Mの同時投与により産生は軽度減少した。TNF-αによるエオタシン産生はdexamethasoneにより著明に抑制されたが、TGF-β1の追加によりさらに減少した。
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