配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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研究概要 |
I 新たな筋炎特異自己抗体(MSA)の検討:(1)抗Jo-1(PM/DM21例;OL4例),抗EJ(PM/DM5例),抗PL-7(PM/DM4例;OL2例),抗PL-12(PM/DM1例),抗OJ(PM/DM1例)抗体などの抗アミノアシルtRNA合成酵素(ARS)抗体,抗SRP抗体(PM/DM10例),抗Mi-2抗体(PM/DM7例;OL1例)がPM/DMに特異的であった.(2)抗Ku(PM/DM4例;OL10例),抗U2RNP(OL12例),抗DNA-PKcs(PM/DM2例;OL2例)抗体はPM-SSc OLと密接に関連していた.(3)抗Mi-2抗体は皮膚筋炎に特異的に見出され,関節炎,間質性肺炎が低頻度で,ステロイド反応性良好な病型と関連していた.(4)抗SRP抗体陽性例は特徴的組織所見を持つ再燃性筋炎と関連し,抗ARS抗体陽性例とは異なる病型を形成した. II プリスタンによる正常マウス系におけるMSA産生誘導の検討:正常マウス系にプリスタンを投与し,(1)抗OJ抗体を含む抗tRNA関連抗体がB6/B10(4/63),CBA/CaJ(1/12)に検出されたが,他の系では認めなかった.(2)抗SRP抗体は種々のマウス系{B6(2/30),BALB/cByJ(1/20),C3H/HeOuJ(2/8),DBA/1(1/15)}に広く認めた.ある環境要因に曝露された正常マウスにおける筋炎特異自己抗体の産生が明らかとなった.本モデルはかかる自己抗体産生に対する遺伝,環境因子の役割を追究する上で有用と考えられた. III MSAと関連するHLAsクラスII遺伝子の検討:(1)抗ARS抗体では,抗Jo-1抗体陽性10例中8例(80%)にDRB1^*0405-DQA1^*0303-DQB1^*0401,抗PL-12抗体陽性7例中4例(57%)にDRB1^*1501-DQA1^*0102-DQB1^*0602を認め,健常人に比し有意に高頻度であった.抗KS抗体陽性全4例がDR2を持ち,抗PL-12抗体陽性例の特徴と一致した.(2)抗SRP抗体陽性17例中7例(41%)でHLADR8を認め,高頻度であった.(3)抗Ku抗体陽性全21例がDPB1^*0501を持っていた.筋炎を持つ抗Ku抗体陽性13例中10例(77%)がDRB1^*0901-DQA1^*0302-DQB1^*0303を持ち,筋炎を持たない抗Ku抗体陽性例(38%),健常人(28%)に比し,高頻度であった.
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