配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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研究概要 |
1.ghrelin preproghrelin遺伝子には3つのnon-synonymousな多型(Arg51Gln, Leu72Met, and Gln90Leu)が知られているが、摂食障害に関する報告はない。そこで、これらの多型と摂食障害との関連を症例一対照法で検討した。さらに、非臨床群において身体計測値や摂食障害に関係する心理特性との関連を横断研究で調べた。対象は摂食障害患者281名(神経性無食欲症(AN)199名、神経性大食症(BN)82名)と健常対照群として272名の女子大学生である。全ての対象は日本人女性であった。遺伝子型とアレルの頻度が群間で比較された。身長、体重、体格指数、体脂肪率やEating Disorder Inventory-2(EDI-2)の得点が健常対照群内で遺伝子型間で比較された。Leu72Met多型のMet72アレルの頻度は、AN-制限型で0.225、AN-むちゃ喰い/排出型で0.182、BNで0.25、対照群で0.164であった。Met72アレルの頻度はBN群で対照群に比較して有意に高かった(遺伝子型p<0.0001、アレルp<0.012)。非臨床群内でLeu72Met型の72Metアレル保有者は非保有者に比較して現在の体重が有意に重く、過去の最低体重、最高体重が大きく、EDI-2の下位尺度のひとつ「身体への不満」の得点が高かった。Arg51Glnは認められず、Gln90Leuの頻度は著しく低かった。以上の結果から、Leu72Met多型がBNへの罹患感受性と若年女性の体重、体型への不満に関連していることが示唆された。 2.その他の遺伝子 UCP-2 55A/V, UCP-2 ins/del, UCP-2-866G/A, UCP-3-55C/T, BDNF Val66Met, AGRP 706G/A DRD4-521C/T多型を検討したが、いずれもANとの関連は認めなかった。
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