研究課題/領域番号 |
14570473
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 香川大学(医学部) |
研究代表者 |
黒河内 和貴 香川大学, 医学部, 助手 (10294753)
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研究分担者 |
渡邊 精四郎 香川大学, 医学部, 助教授 (00158635)
正木 勉 香川大学, 医学部, 助手 (30335848)
栗山 茂樹 香川大学, 医学部, 教授 (50244710)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2002年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | C型肝炎 / C型肝炎ウイルス / 細胞障害性T細胞(CTL) / 免疫 / costimulatory分子 / 肝癌 / ラジオ波凝固治療(RFA) / 制御性T細胞 / T細胞受容体(TCR) |
研究概要 |
我々はこれまで、C型肝炎に対するCTL治療を目的として、C型肝炎患者末梢血単核球(PBMC)および肝浸潤単核球(LIMC)中における細胞障害性T細胞(CTL)の研究を行ってきた。135例のC型肝炎患者より採取したPBMC,LIMC中のT細胞関連マーカー陽性リンパ球に解析した。その際特に、costimulatory分子についての解析を中心に行った。その結果、肝浸潤リンパ球の中でも特に、CD28陰性CD8陽性細胞と肝細胞障害の程度が有意に相関することを見出した。これにより、CD28陰性CD8陽性CTLの活性を抑制することが肝炎の新たな治療につながると考え、今後はこのT細胞に着目した研究を進めたいと考えている。さらに我々はこれまでに、C型肝炎ウイルスの非構造タンパク質中のNS3領域に存在する免疫源性の高いCTLエピトープ(HCVA24-4)を同定し報告している。このA24-4特異的CTLと肝細胞障害との関連について検討するため、in vitroでA24-4特異的CTLの誘導に取り組んだ。従来、in vitroでのCTLの誘導は技術的に困難であったが、各種サイトカインを添加することによって恒常的にA24-4特異的CTLを誘導する方法を確立し、誘導した細胞のphenotypeの解析を行った(論文作成中)。また、我々はこれまで、肝癌に対する経皮的治療としてラジオ波凝固治療に取り組んでいるが、ラジオ波単独治療では腫瘍の焼灼範囲が限られているため、さらに広い範囲の焼灼を得る新たな方法の開発を模索した。その結果、ラジオ波凝固治療に先行してエタノール注入を行うことによって(PEI-RFA)、有意に広い焼灼が得られることを見出し報告した。最近のさらなる検討では、PEI-RFAでは腫瘍の焼灼に要するエネルギー量が、RFA単独治療に比し、有意に低値であることが明らかとなった。そのため、PEI-RFAは肝癌患者に対してRFA単独治療と比べ、より低浸襲な治療であると考えられ、今後もこの治療を推進していきたいと考えている。
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