研究課題/領域番号 |
14570540
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
瀧口 裕一 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (30272321)
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研究分担者 |
黒須 克志 千葉大学・大学院・医学研究院 (20291106)
巽 浩一郎 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (10207061)
栗山 喬之 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (20009723)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2003年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2002年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | DNA修復遺伝子 / Ku70 / アンチセンス / 放射線感受性 / 抗癌剤感受性 / 遺伝子治療 / 肺癌 |
研究概要 |
[背景]Ku70蛋白は、Ku80、DNA-PKcsと共にDNA依存性Protein kinaseを形成し、DNA二本鎖切断修復、V(D)J再構成に関与する。最近の研究によりKu70欠損細胞は放射線高感受性を示すことが分かっている。 [目的]Ku70遺伝子発現を抑制することにより、ヒト肺癌細胞株の放射線、化学療法感受性を亢進させる実験モデルを作成する。 [方法]ヒトcDNAライブラリからKu70遺伝子を単離し、アンチセンス、センスDNAを合成し、発現ベクターに組み込み、ヒト肺扁平上皮癌細胞株(RERF-LC-AI)に遺伝子導入した。放射線感受性、抗癌剤感受性をcolonogenic assayで検討し、まだ感受性亢進の機序を調べた。 [結果]RERF-LC-AI細胞にアンチセンスKu70核酸を導入することにより、放射線および化学療法への感受性を亢進させることができた。アンチセンスKu70導入により細胞の野生型Ku70発現(蛋白)が著明に抑制されたが、Ku80、DNA-PKcsの発現に影響はなかった。その結果、DNA end-binding活性の抑制が認められた。放射線に対する感受性亢進はlinear-quadratic modelにおけるα値とα/β値が約2倍に亢進したことに起因していた。同様にKu70の機能抑制は、ブレオマイシン、MMSに対する化学療法高感受性をもたらしたが、シスプラチン、マイトマイシンC、パクリタキセルに対する感受性に変化は認められなかった。 [結論]本研究によって確立された実験系は、Ku70を含む、DNA二本鎖切断修復遺伝子の機能解析に有用である。
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