研究課題
基盤研究(C)
目的:特発性肺線維症(IPF)は予後不良のびまん性肺疾患であり、病態や予後を改善する治療法の開発が切望されている.そのため病態の解明が急務である。欧米で展開された本症へのインターフェロン(IFN)β治療は予後改善が認められず、またIFNγ療法は全体として改善が認められないものの、%VC>60の軽症例では肺機能の悪化が阻止された.こうした背景に基づき、IFNの作用メカニズムを検討した.対象と方法:7週齢、C57BL/6雄マウスを用い、生食投与群、BLM単独投与群、BLMとIFN経鼻投与群ならびに皮下注投与群を設定し、BLM肺線維化の評価モデルを用いて、BLM投与後28日の肺組織の病理学的ならびに分子生物学的検討を行った.BLM投与後、0時間から168時間まで経時的に気管支肺胞洗浄を行い、総細胞数と細胞分画を算定した.また、線維芽細胞株(MLg2908)を用いて、IFNによる増殖抑制作用を検討した.結果と考察:1)in vivo実験ではIFN-β併用群では4週目の線維化病巣が軽減した.また、BLMにより線維化巣のTGF-β発現が増強したが、IFN-β投与により軽減した.また、BLMにより増強したTGF-βとThrombospondinはIFN-βにより減少した.2)in vitro研究ではIFN-γは単独で(10-1000μg/ml)MLg2908の増殖を抑制しないが、により促進された増殖を抑制した.高濃度(4000μg/ml)ではさらに抑制する傾向がみられた。IFN-βは単独で(10-1000μg/ml)MLg2908の増殖を抑制するが、TGF-βにより促進された増殖は抑制しなかった.以上の効果を論文化した。臨床現場でも有用性が期待される.
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