研究課題/領域番号 |
14570626
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | (財)東京都高齢者研究・福祉振興財団 |
研究代表者 |
村山 繁雄 (財)東京都高齢者研究・福祉振興財団, 東京都老人総合研究所, 副参事研究員 (50183653)
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研究分担者 |
愛敬 直雄 財団法人東京都高齢者研究, 福祉振興財団・東京都老人総合研究所, 主事
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 軽度認知障害 / アルツハイマー病 / パーキンソン病 / ブレインバンク / 中枢神経系の老化 / 神経病理 / ポジトロン画像 / 髄液バイオマーカー / タウオパチー / 嗜銀顆粒性痴呆 / 神経原線維変化優位型痴呆 / アミロイドβ蛋白 / タウ / アポE蛋白 / MCI / タウパチー / 痴呆 / 老化 / 物忘れ外来 / 剖検 |
研究概要 |
痴呆予備群として最近注目を集めている、軽度認知障害(mild cognitive impairment:MCI)は、アルツハイマー病(AD)の極早期とほぼ同じ意味に使われているが、当施設高齢者痴呆疾患連続剖検例では、AD以外に、神経原線維変化優位型痴呆、嗜銀顆粒性痴呆からなる、高齢者タウオパチーの占める頻度が高い。MCIのレベルでも同様であることを予測し、この二疾患群に焦点をおいて検討した。 後方視的検討として、我々が構築中の、東京都高齢者ブレインバンクに1995年から蓄積された多数連続剖検例を対象とし、軽度認知障害該当症例を、病歴より後方視的に検討することで抽出した。およそ10%がMCIとして分離され、その17%がAD予備群と考えられたが、高齢者タウオパチー群が同頻度存在した。 この結果をもとに、以下のクリティカルパスを作成した。初診時、本人及び介護者より物忘れの存在を確認、CT scanを緊急で撮像し硬膜下血腫を除外、MMSEで24点以上の症例を抽出。続いてMRI (volumetric scan)で海馬を含む脳萎縮の評価、SPECT(統計処理画像が必須)で局所性血流低下の検出、脳波による徐波の検出、リバーミィード行動記憶検査(RBMT)カットオフを標準プロファイル値1.5SD以下として15点以下の症例を抽出した。 以上でMCIの診断基準を満たす症例に文書同意の上、前方視的研究として、髄液バイオマーカー測定(タウ、リン酸化タウ、アミロイドベータ蛋白)、PET(オプション、糖代謝並びにドーパミン結合能及び合成脳)、ウェクスラー改訂メモリースケール(WMS-R、できるかぎり行う)、WAIS-R(オプション)を施行、AD、高齢者タウオパチーが疑われる例に、中枢性コリンエステラーゼ阻害剤による治療的介入を試みた。まだエントリー症例は少ないが、ともに介入は有効である。
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