研究課題/領域番号 |
14570641
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
安東 克之 東京大学, 保健管理センター, 講師 (60184313)
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研究分担者 |
高橋 克敏 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (00292863)
下沢 達雄 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (90231365)
藤田 敏郎 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10114125)
一色 政志 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (70302734)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | レクチン様酸化LDL受容体-1(LOX-1) / サイトカイン / チアゾリジン誘導体 / peroxisome proliferator-activated receptor-γ(PPARγ) / 動脈硬化 / 1prマウス / PPARγノックアウトマウス / TNFα / lprマウス / TNAα / LOX-1 / PPARγ / 腎障害 / 酸化ストレス / タウリン |
研究概要 |
本研究の目的は動脈硬化の発症に重要な役割を果たしていることが推測されるレクチン様酸化LDL受容体-1(LOX-1)と、動脈硬化形成・維持に抑制的に作用することが推測されているperoxisome proliferator-activated receptor-γ(PPARγ)との関連を明らかにすることである。培養仔ウシ血管内皮細胞においてサイトカイン刺激時のLOX-1発現亢進をPPARγリガンドが抑制することを示した。さらに、C57/BL6マウスに対してもサイトカイン(TNFα)投与により腎ならびに大動脈においてLOX-1発現が亢進し、これがPPARγリガンドであるチアゾリジン誘導体の前投与により抑制されることを示した。すなわち、この現象がin vivoでも生じうる可能性を指摘した。そこで、TNFα発現が亢進しているlprマウスにおいて正常対照マウスに比較してLOX-1発現が亢進しているかを検討したが、腎LOX-1発現亢進を認めず、このモデルは種々の自己免疫異常を伴う複雑なモデルであることが原因である可能性が推測されたが、詳細は不明であった。さらに、PPARγノックアクトマウスによる検討もおこなった(このモデルではホモ接合体は胎生致死であるためにヘテロ接合体を用いた)。しかし、PPARγノックアウトマウスにTNFα投与を行った際の腎LOX-1発現は野生型マウスと明らかな差異はなく、PPARγを抑制する系では差がなかった。この現象はチアゾリジン誘導体の抗動脈硬化作用などの薬理学的メカニズムを説明するものの、内因性のPPARγの役割を示唆するものではないものと考えられた。ただし、ノックアウトマウスはヘテロ接合体あるので、この結論には限界があり、今後の検討が必要と考えられた。
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