研究課題/領域番号 |
14570643
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
金子 英司 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助手 (10302853)
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研究分担者 |
下門 顕太郎 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (30192115)
片岡 一則 東京大学, 大学院工学系研究科, 教授 (00130245)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 動脈硬化 / 不安定プラーク / 磁気共鳴画像 / MRI / 鉄 / 造影剤 / 高分子共重合体 / ブロックコポリマー / ガドリニウム |
研究概要 |
(目的) 急性心筋梗塞などの直接の原因となる動脈硬化巣の不安定化を非侵襲的に画像上で診断するために、血液中滞留時間が長い高分子共重合体を利用して、不安定化した動脈硬化部位にのみ集積する磁気共鳴画像診断(MRI)用造影剤を開発し、その有用性を評価する。 (背景) 鉄コロイドはMRI撮像における重要な造影剤の一つであり、肝腫瘍に対するMRI造影剤として主に用いられている。他臓器への応用は一般に粒子径を小さくすることで行われてきた。我々は球状である鉄コロイドの形をスピンドル型に変え、さらに表面コーティング剤としてドラッグデリバリーシステムに応用されている高分子共重合体を用いて新規スピンドル型造影剤を作成し、血管病変への応用を試みた。 (方法と実験) 塩化第二鉄水溶液より、多段階の調製条件を用いてスピンドル型の鉄コロイドを作成した。調製条件を変えることにより、粒子径は20nm-200nmに変えることができた。この鉄コロイドに対して、ポリエチレングリコールとポリアミノ酸からなるブロックコポリマーを表面コーティング剤として用いて新規造影剤を作成した。 フォガティ・バルーン・カテーテルを用いてラットの頚動脈損傷を行い、4週間後にMRIの撮像を行った。市販されているフェリデックスと光学的半径がおなじ大きさの新規スピンドル型鉄造影剤を準備し、鉄として0.56mg/kgをラット尾静脈より投与を行った。フェリデックスでは損傷を行った頚動脈の造影効果は認められなかったが、新規スピンドル型造影剤は投与24時間後にT2強調画像撮像にて損傷した頚動脈が造影された。 (結果) 頚動脈損傷後の動脈硬化性病変に対して新規スピンドル型造影剤は造影効果を認め、不安定動脈硬化巣を特異的に造影できる可能性が示唆された。
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