研究課題/領域番号 |
14570649
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
小澤 修 岐阜大学, 医学部, 教授 (90225417)
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研究分担者 |
赤松 繁 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (20167828)
松野 浩之 岐阜大学, 医学部, 助教授 (40273148)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 急性冠症候群 / 線溶系因子 / vascular endothelial growth factor / α2-antiplasmin / 肺性心 |
研究概要 |
急性冠症候群(acute coronary syndrome)は不安定狭心症、心筋梗塞および突然死を含む一連の病態である。本症候群は高齢化社会をむかえた我が国において医学的に大きな問題となっている。その発症機序として血栓形成が重要な要因であると考えられているが、その病態の詳細は未だ判然としておらず、かつその予防に有効な薬物療法は確立されていない。今回、虚血性疾患に伴う組織修復(再生)時における線溶系因子の新たな機能に注目し、四種類(tissue-type plasminogen activator、urokinase-type plasminogen activator、α2-antiplasmin、plasminogen activator inhibitor-1)の線溶系因子の遺伝子欠損マウスを用い、今までに明らかとされていない線溶系因子の虚血性心疾患における役割及び血管内皮増殖因子(vascular endothelial growth factor ; VEGF)との関係を検討した。この検討により、虚血性心疾患においてα2-antiplasmin欠損からplasmin活性が持続し、VEGFの過剰遊離により血管透過性が亢進し、肺性心が引き起こされた可能性が強く示唆された。さらに、血管内皮障害により、α2-antiplasmin欠損からplasmin活性が持続し、VEGFの過剰遊離により血管内皮の修復機構が亢進した可能性が強く示唆された。 本研究から、今までに明らかとされていない線溶系因子の虚血性心疾患における役割及びVEGFとの関係を明らかとした。虚血性心疾患(急性心筋梗塞)後の心臓の再生機構(心機能および細胞の修復)についての検討は、臨床における循環器再生医学療法の新たな構築や創薬に繋がる可能性をもち、本研究の成果は急性冠症候群に対する新たな薬剤の開発・実用化に貢献できるものと考えられる。
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