研究課題/領域番号 |
14570689
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
三室 淳 自治医科大学, 医学部, 助教授 (10221607)
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研究分担者 |
村松 慎一 自治医科大学, 医学部, 助手 (10239543)
坂田 洋一 自治医科大学, 医学部, 教授 (40129028)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2002年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | endothelial cell / viral vector / 遺伝子治療 / PAI-1 / VEGF / 血管内皮細胞 / 血管新生 / Vascular endothelial growth factor / Angiopoietin 1 / Prostacyclin |
研究概要 |
研究計画に基づいて、血管内皮細胞特異的に発現させるためにPAI-1プロモーターの下流にマーカー遺伝子、血管内皮増殖因子遺伝子、抗血栓性因子遺伝子などを搭載したウイルスベクターを作成し実験をおこなった。in vitroで分化誘導し、血管内皮細胞のマーカーを発現するES細胞にレトロウイルスベクターをもちいてGreen Fluorescent Protein(GFP)遺伝子と血管内皮増殖因子を導入した。遺伝子導入したES細胞をSCIDマウスへ移植し生体内においてES細胞由来の細胞による血管新生がおこるかを検討したところ、一部にGFP陽性で、内部に赤血球などの血球細胞を認める管腔構造を確認できた。PAI-1プロモーター、あるいはCytomegalovirus(CMV)プロモーターの下流にLac Z遺伝子、凝固因子遺伝子を搭載したType 1アデノ随伴ウイルス(AAV1)ウイルスベクターを作成し、マウスへ骨格筋に投与し遺伝子発現を検討したところ、CMVプロモーターを用いたときには、骨格筋内に遺伝子産物が検出されたが、PAI-1プロモーターにより遺伝子を発現したときには、骨格筋ではなく、血管内皮細胞のマーカーの一つであるPECAM-1の発現と一致する導入遺伝子の発現が骨格筋周囲にあり、血管内皮細胞に特異的に遺伝子導入を行えたことが確認できた。さらに、マウス血液中にヒト凝固因子遺伝子を導入したときは、ヒト凝固因子がマウス血液中に検出された。さらに、抗血栓性因子遺伝子を搭載したベクターを投与したときには虚血を軽減することが示された。以上の結果から、ウイルスベクターを用いて細胞機能を制御し血管新生、血管病変治療を行いうる可能性が示唆された。
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