研究課題/領域番号 |
14570695
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
斎藤 司 昭和大学, 医学部, 講師 (40205662)
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研究分担者 |
酒井 哲郎 昭和大学, 医学部, 講師 (60281367)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 肺静脈 / 心房細動 / 異所性自動能 / 接着分子 |
研究概要 |
心房細動の起源として肺静脈から発生する異常自動能が関与することが判明し、ヒト肺静脈周囲の心房筋を解剖学的および病理組織学的に検討してきた結果、肺静脈周囲の心房筋の走行が一部で非常に錯綜しており、その心房筋の異方向性が興奮伝導に変化をもたらす可能性が示唆された。また、肺静脈のとくに末梢側で、心筋細胞の膨化、空胞変性、間質の線維化など多彩な組織所見を認めるとともに、強い間質線維化の中に、一般心房筋に比べ明らかに細胞径が小さく洞結節と類似の小細胞を認め、異常自動能を有する細胞が存在する可能性も示唆された。これらの結果をふまえて、心房筋の興奮伝導に関与するgap junctionに関連する蛋白質connexinに対する抗体を用いて、ヒト肺静脈周囲心房筋における分布について観察し、細胞間レベルでの興奮伝導について検討した。剖検時に肺静脈周囲の心房筋が得られるように肺門部で心臓を切り出し、4本の肺静脈の基部から末梢側まで観察できるように凍結切片を作製した。7μ厚で薄切した後、Hematoxylin-Eosin染色、Azan染色などを施行するとともに、connexin40、connexin43、connexin45に対する抗体を用いて免疫染色を施行した。対象を生前に心房細動などの心房性不整脈を有した群と、心房性不整脈の既往のない群に分け検討した。Connexin40は心房性不整脈の既往のない群に比べて心房性不整脈を有した群で不均一に分布し減少していた。Connexin43、45に関しては両群で有意な差は見られなかった。心房細動発生の不整脈原性として、細胞間レベルにおける興奮伝導の減少や不均一性が関与をしている可能性が考えられた。
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